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社会学自体を敵視は適切か?
最近の社会学者を名乗るTwitterアカウントによる表現排除事件の多発。
最近、社会学者を名乗る人間の中に、自称フェミ同様に萌え絵排除を主張する人間が現れ度々、炎上させる案件が多くなった。しかも、学者という立場でありながら統計や実証研究の裏付けもなく自称フェミ同様にお気持ち理由で、しかも学者の権威を利用しているので害悪度は、自称フェミより上なだけに質が悪い。
萌え絵、表現排除に同調していない社会学者の存在
しかし、一方でゼロ年代時に当時の自民党政権による表現規制を、当時の野党と共に阻止したのも社会学者である事は下記記事で紹介した通りである。当時、自民党政権が表現規制推進している中、対抗するために野党側にロビイングを重ねた東京都立大学助教授(当時)の宮台真司氏である。
社会学者は表現の敵か?表現規制反対派社会学者の功績の概要
萌え絵、表現排除とは無関係の社会学者の存在
また、最近の社会学者による萌え絵排除などによる表現排除事件で炎上多発しているから忘れられているが、社会学のフィールドワークによる調査に基づいて教師、生徒ともに過剰な負担になっている「部活動問題」の実態を社会に認知させる功績をあげた内田良氏も、社会学者である。
功績自体もさることながら、山田太郎氏のオタク票による大量得票収集と並んで「ネット世論による」社会運動で、現実世界を動かした事例として有名である。
社会学は宮台真司都立大学教授の表現規制反対運動の発展の事例だけでなく、内田良氏による教育問題にメスを入れる手法としても、重要な役割を果たしている。つまり、萌え絵排除事例だけで社会学を害悪と決めつけるという事は上記の萌え絵排除とは無関係、かつ別分野の社会問題解決に寄与した社会学者も巻き添えで排除される事になるので、この点はキチンと峻別は必要だろうと思う。
社会学の範囲の問題
さて、ここでもう一つ注目してほしい点がある。上記記事で内田良氏は「教育社会学者」と紹介されているが、このように社会学も様々な分野に細分化されている。
すもも氏が指摘したように社会学も細分化されていて、萌え絵排除、表現規制事案を起こしているのはいわゆるジェンダー系である。他の分野、上記の「教育社会学」の内田良氏や、少なくともジェンダー系ではない表現規制反対運動の宮台真司都立大学教授は言うまでもなく、萌え絵などの表現排除事案には関わっていない。つまり、少なくともジェンダー系以外の社会学者は萌え絵排除、表現排除事案と殆ど、無関係である。まずは、ジェンダー系以外の社会学は批判範囲から外す事から始め、次にジェンダー系でも誰が萌え絵排除に関わっていて誰が関わっていないかをキチンと見極め、無関係の人間やグループはターゲットから外す。そして、範囲を絞り込んで、問題のある社会学者や、社会学系統にピンポイントで批判する努力はすべきだろう。
表現排除批判関連ではこれらをキチンとする事から始めるべきだろう。そうでなければ宮台真司都立大学教授のような表現規制反対派社会学者や、内田良氏のような弱者側に味方している社会学者まで失うことになり、表現規制反対運動の妨げにしかならない。
最後に
表現規制派社会学者を排除するつもりが、自分の領域まで被害が出てきては本末転倒だろう。表現規制反対の目的を成すためには、急がば回れの意味もある。その意味でも、社会学者の中の敵は誰かの峻別はキチンと行う必要がある。これらを踏まえて頂ければ幸いである。