
超新星爆発から学ぶビジネスの教訓
藤原定家の記録
1054年に起きた超新星爆発は、かに星雲として今でも観測することができます。
この時の様子は、藤原定家が編纂した『明月記』にも残っており、これが約1000年後の天文学の発展に大きく寄与することとなります。
明月記には、星の位置や明るさの変化が詳細に述べられており、この天文学史上のビックイベントに対する貴重な情報を与えてくれています。
世界各地でも
中国の天文学者たちは、この超新星爆発の様子を「客星」として『宋史』に詳細に記録しました。
アラビアの天文学者アル・スフィもまた、この現象を観測し、詳細な記録を残しました。
ヨーロッパでは、『アングロサクソン年代記』に1054年の超新星爆発に関する記述が残っています。
アメリカ先住民もこの現象を観測し、記録に残しました。
アナサジ族の岩絵には、この現象を示すとされる図像が描かれており、ホピ族の伝承にもこの現象に関する言及があります。
このように全く接点のない場所で同じような記録が残されているということが、それぞれの記録の確からしさを相互に補完し合っています。
記録の重要性
これらの歴史的な記録から学べる重要な教訓は、観測と記録の力です。
私たちの日常業務においても、観測と記録は非常に重要です。
プロジェクトの進捗を詳細に記録することで、後に問題が発生した際の原因を特定しやすくなります。
また、マーケットリサーチの結果を詳細に記録しておくと、将来の新たなビジネス戦略の策定の際の基礎資料となります。
もちろん藤原定家や当時の天文学者たちは、この記録が将来どのように使われるか、まではわかっていません。
しかしこれらの記録は、単なる歴史文学ではなく、その後の科学の発展に繋がる貴重な資料となりました。
私たちのビジネスでも、ポジティブ、ネガティブにかかわらず大きなイベントに関しては、その時の状況が再現できるような詳細な記録を残すべきです。
これが、将来の大きな財産に化ける可能性があるのです。
またそれぞれの立場で詳細に記録を残すことでお互いの記録を多面的な見方で分析することもできるようになります。
経験・知識の共有
ドキュメントが軽視される時代ですが、藤原定家のように記録を残すという行為は、知識共有の第一歩です。
例えばみんなが嫌いな月報、これももしかしたら書き方次第では将来の「明月記」になるかもしれません。