大学note
大学の新学期が始まったのだろう、電車には爽やかな学生達が新学期の喧騒を思わせる楽し気な会話の華を咲かせていた。少なからず筆者も新年度が始まり、色んな新しいお仕事がスタートを切っている。
芦田愛菜さんの慶應義塾大法学部政治学科への入学は思った以上にメディアを席巻した。それと忘れてはならないのは鈴木福さんの慶應入学も、である。自分は芦田愛菜さんが慶應医学部を目指していると書かれていた数年前の報道の時から、彼女が法学部を目指しているのだろうなという事を直感していた。とりわけ筆者が気になったのが、彼女の「活字を読むのが好き」というフレーズを何度も語っていることであった。法学部の勉強はひたすら活字との格闘である。特に政治学科は海外の事例や比較政治等、多岐に渡る英文に触れる必要がある、法学部でもメッカの学科であることは付言しておきたい。
元々筆者も文系科目は教養でも取っており、文系界隈の議論はアップトゥーデイトで追っかけていた。私大は予算も豊富であるから、図書館の利用だけでなく、先生のお知恵を拝借するにも大いに役立つことであろう。法学部の勉強とは果たしてどうであるのか?先ず新学期開講時、日本の行政、立法、司法の役割分担とチェックアンドバランスを叩き込まれる。三権分立の基礎を比較政治で中国やドイツ、アメリカやフランスの制度にて学ぶ。
政治学原論や財政学、憲法学など政治学科は先ずはこれをという基礎的な事実を学ぶややもって退屈なきらいがある事は肝に銘じておかなくてはならない。だが、意外と抜け落ちるのが、実は政治思想の存在である。哲学や思想は思った以上に避けられる勿体ない科目である事は恐らく周知の事実であるのかもしれない。実は法思想を学ぶ事は社会学にも汎用可能なツールになり得るもので、議論に深みを持たせるには、実は抜かせぬ科目である。
今になって筆者が思うのは、法学部特に政治学科は先ず巷にある公務員試験の政治学や行政学、憲法の参考書を手に取るのが理解の王道に繋がるという事実である。公務員試験では数多の範囲を扱う定義をベースにした、知識の整理された記述を必要とする。参考書は正にそのベースで、予備校に入る前に先ずは、書店に売っている参考書に触れてみて欲しい。公務員試験に進むも良し、資格試験に進むも良し。幅広い可能性をもたらせるのが、実は参考書なのである。
あまり買え買えいうとステマと受け取られかねないのでこの辺で締めとしたいが、とにかく政治学科は時間にゆとりができるから色んな隣接学科に立ち寄れる贅沢なポジショニングの恩恵が受けられるであろう。芦田愛菜さんがこの記事を読まれることはないだろうが、少なからず偶々本稿を読まれた読者には、まず政治学科の戦略的立ち振る舞いを試して頂きたい。