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【歴史小説】ラブリンマン -真説 坂田金太郎- あらすじ

みていろ。おれはかならずサムライになってやる――
「まさかりかついだきんたろう」の、誰も知らない真実の物語。


平安時代後期。
わけあって人里を追われ、
山の岩屋へと逃れた女から生まれた金太。
金太は、生まれつき赤い肌と金色の髪を持つ先天異常児だった。

その異容から、
里の村人より陰湿ないじめを受け、ゆがんでゆく金太。
心を許せるのは母と、父親の異なる兄。
金太は自身が抱えた劣等感と決別するため、
侍になる決意をする。


同じ頃。
唐国から渡海した一艘の船が嵐で難破した。
日本に流れ着いた船の唯一の生存者・シュタイン。
神聖ローマ帝国人の彼は、
命はとりとめたものの異人であるがゆえに、
日本人から壮絶な差別と迫害を受ける。

身の危険を感じながら追われるままに流れ流れて、
やがてシュタインはイーヴァと名乗るもう一人の異人の男と出会う。
自分と同じように日本へと流れ着き、
苦労を重ね生き延びてきたイーヴァと心を通わせるシュタイン。
シュタインはイーヴァと二人で、
いつか必ず祖国へ還ることを誓う。
 

天災による飢饉が続き、荒んでゆく日本。
その異様ゆえに、
帝と腹心たちの謀略に翻弄されてゆく金太、シュタイン、イーヴァ。
シュタインとイーヴァはやがて、
異形の野盗団・土蜘蛛と民に呼ばれ、恐れられるようになる。
そして金太は、侍として土蜘蛛に立ち向かってゆくが――


怪物はいかにして生まれるのか。
正義とは、悪とは、生きることの意味とは。
さまよい、あがきながらも不思議な縁で結ばれめぐりあう、
金太とシュタインの運命の物語。


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