『黒執事』から当時の様子をみつめる④
みなさんこんばんは。またまた続きです。
緑の魔女編
先日アニメ化の決定が発表されましたね。
出会うと死ぬ”人狼”の調査のためドイツの森の奥「狼の谷」へ向かうファントムハイヴ一行の話。
ドイツとイギリスのヴィクトリア女王。結構つながっているんです。
ヴィクトリアはハノーヴァー朝(英語読み)の国王。ハノーファー(ドイツ語読み)家はドイツのハノーファーという地域を治めていた家系。1714年に、イングランド王室の血を引く神聖ローマ帝国ハノーファー選帝侯ゲオルグ・ルートヴィヒがジョージ1世として王位に就いたことでハノーヴァー朝が誕生。ヴィクトリアはジョージ1世の孫の孫。血統的にはドイツの血が濃かったといわれています。ちなみに彼女の夫アルバートもドイツ人。
ご存知の方も多いでしょうが、ハノーヴァー朝(ヴィクトリア亡き後はアルバートの家名サクス=コバーグ=ゴータ朝とされる場合もある)は世界大戦の際にウィンザー朝と名前を変えたのは、敵国となったドイツの家名を名乗っているのがまずかったからです。
青の教団編
許婚のエリザベスが心酔する人々を癒やすスフィア・ミュージックホールの目的を知ったシエルがセバスチャンに命じて組織壊滅へ追い込む話。
ミュージックホールはヴィクトリア時代に流行した大衆芸能を上演する施設で、ロンドンでは1812年以降ガス灯の普及に伴い、深夜歓楽を求める人々でにぎわいが倍増、精巧な舞台装置を備えた大規模な劇場もできたということです。この作品とほぼ同じ時期、19世紀後半には全盛期を迎えスターが活躍。『黒執事』でもある方々が現代のアイドルみたいな活動して人気者になってましたもんね。
青の追憶編
ミュージックホールを潰して事件を解決したシエルたちの前に現れた教祖シリウス。その登場により、シエルが隠してきた真実が明らかになる回想と追われる身となった坊ちゃんの逆襲話。
兄シエルのエネルギー源である血液を採取する組織を潰すために各地に散らばる坊ちゃんシエルの協力者たちですが、そもそも輸血の歴史とは?
17世紀のハーヴェーによる血液循環論の提唱に始まり、その50年ほど後の動物同士の輸血、その少し後の動物から人への輸血、19世紀初頭の人から人への輸血、そして20世紀初めの血液型の発見。数々の失敗を乗り越えた結果、現代の技術になったというわけです。
本編に沿った話はこれで終わりです。もしかしたら番外編をするかも?
それではごきげんよう。
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