人がうさぎに及ばないこと
目つきの悪いうちのうさぎ。
「犬の嗅覚は人間より1万倍鋭い」って、さっき子供たちが見てるEテレアニメで喋っているのを聴きながら、うさぎのケージを掃除していた。
うさぎの嗅覚も犬ほどでは無いが、人間よりずっと鋭いらしい。
去年、味覚が全く無くなったことがあって。
うさぎのではなく、私の。
ちょうどその日に鰻を食べたんだけど、鼻が詰まってとかのレベルではなく、本当に何も味がしなくてびっくりした。
そういや症状に味覚障害ってあったなと。
子供の手前黙って食べていたが、味はしないんだけど、風味というのか、香りとか食感なのか、はたまた認知の影響なのか、なんとなく美味しいものとわかるのが不思議だった。
一つの料理が美味しいというのは味覚だけの話ではないのだろう。
いつの間にか、少なくとも不便は感じないくらいには味覚は戻った。
人にとっても動物にとっても、価値観は様々
人間は、犬やうさぎよりずっと頭がいいかもしれないけれど、嗅覚はずっと劣っている。
でも、人間は犬の1万分の1くらいの嗅覚で、香水を作ったり、食事に良い香りを感じたり、いい匂いの人とすれ違ったら思わず振り向くかも。
犬やうさぎから見たら人間の嗅覚は鈍感で、作るものは臭くて耐えられないものなのかもしれない。
人間同士でも同じ匂いを「いい匂い」と思うわけではない。
人それぞれにとっても動物にとっても、感覚や価値観は様々だ。
人間同士だって同じくらいの嗅覚で同じ言葉で繋がっていても、同じ世界を見ているとは限らない。
逆にある人とある動物が、同じ種より世界観を共有していても不思議ではない。
ちなみに、うさぎは小屋掃除するとむちゃくちゃ機嫌悪い。
うさぎは縄張りを荒らされるのがキライだし、自分の匂いを消されるのもキライだ。
今飼っているうさぎはいまいちトイレを覚えない。
次の日にはまたオシッコを撒き散らす。
だから私は掃除をする。
共存するならお互いの価値は尊重しないといけない。
うなぎを食べたその日に味覚がなかったのは、悔しい思い出だ。
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