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【本感想:「伝える前」が9割/浅田すぐる】会社員におススメ。これを読んで、資料の一発承認を目指せ
こんにちは。
今日は、本の感想を書きます。
タイトル:『「伝える前」が9割 言いたいことが最短で伝わる!「紙1枚」下書き術』(304ページ)
著者:浅田すぐる
この本の魅力を一言で
見せるだけで伝わる資料作成の根幹は、「見せ方テクニック」だけじゃない。しっかり相手を知ること、信頼される自分になること、この2つについてもセットで学べる本です!
最初に、まとめ
著者の本を過去に読んだことがあれば分かると思いますが、「紙1枚」シリーズは、”読む本”ではなく、”使う本”です。本文には沢山のフレームワークが出てきて、演習もあります。紙とペンを持って、じっくり時間がある時に机に向かって取り組み、役立てて欲しいです。
コミュニケーションが苦手な人向けの、「見せるだけ」で伝わる資料を作成するという面白いアプローチの本書。どんな資料を作っても突っ込みたい上司はいるので、突っ込みどころも計算して用意しておくなどの周到さがいい。
相手の「思考・理解」、「感情・共感」、「意志・信頼感」の3つにつながるように伝えていくことが軸になっており、それをベースとした3つのパートで構成されています。
以下、重要だと思った点のピックアップです。
①思考・理解(ロゴス編)
最初は、「見せて伝える」手法を中心に紹介されています。ポイントである「見せる」について、どう見せると分かりやすいのか?が、たくさん解説されています。特に参考になったものを紹介します。
「相手の既知」を把握する(Logos 1-4)
相手が既に知っていることを把握し、それを例えに使ってみるやり方です。これは、相手に関心を持つことや、思わぬ共通点を見つけることにもつながり、実際に職場の関係構築にも活用できました。
「両極端」で考えてみる(Logos 1-7)
複数の案を比べて見せるやり方はよくある手法ですが、ここでは、わざと現実的ではない、振り切った選択肢を入れるやり方を紹介しています。「現実的に考えると、これしかないよな」と納得感をもってもらうことが目的です。自分が見せられる側になったときに「まぁ、落としどころはそこだよね」と攻略されてがちだな、という気づきにもなりました。
②感情・共感(パトス編)
このパートは、「伝える」ではなく「伝わる」ためには、相手の領域に入り込んでいきましょう、という話です。そのために、相手を知る(洞察する、想像する)手法が紹介されています。特に参考になったものを紹介します。
「人となり」を洞察する(Pathos 2-1)
著者が人のパーソナリティ診断(タイプ分け)を研究した結果、たどり着いたという4つのタイプ「火水風土」の紹介です。まずは自分のタイプを知る。そして相手のタイプを知る。違いがあることを知り、その上で相手に寄り添って伝えよう、と解説しています。この4つのパーソナリティは非常に分かりやすく、特に初対面の人を観察するときに役立ちそうです。
「物語」を紡ぎ出す(Pathos 2-7)
本章では、物語を「ビフォー・アフター・HOW」の3つと説明しています。相手に伝わるためには、自分の真摯な思いがあってこそですが、それを伝えるためにはビフォー・アフターに、それをどう成し遂げたかのHOWもセットにする。なぜかというと、HOWがあることで、感情に働きかけるストーリをロジカルに説明できるから。聞き手にも色々なタイプの人がいるので、ロジカル派やエモーショナル派、どちらの心にも響のだという説明に、納得しました。
③意志・信頼感(エトス編)
ここでは、同質性が高い日本社会では、「安心」して暮らせてしまうので、わざわざ信頼感を高めたり、信頼関係を構築することを学ぶ機会が少ない、と冒頭で説明しています。そして、信頼感とは「自信」と「好感」を見出してもらうことで醸成されるものとしています。特に参考になった部分を、紹介していきます。
「断言」できるまで準備する(Ethos 3-6)
信頼感を得るための「自信」を相手に感じ取ってもらうには、「自信をもって断言する姿」からだと解説しています。要するに何が言いたいのか、をひとことでまとめて言い切るのです。断言する行為は、勇気がいります。つい「○○です」ではなく、「○○だと思います」と言いたくなる。ここを脱却していきましょう、と説いています。
「ストローク」を入れる(Ethos 3-5)
「好感」をもってもらうためにはコミュニケ―ションにおけるストロークが大切だというお話です。ストロークとは、「ありがとう」という感謝のことばでもいいし、「○○ということなんですね」と相手の言葉をおうむ返しにすることでもいい。一旦受け止めました、ということを伝えるのがポイントです。自分も会社のコミュニケーションでは、どんなことでも、まずは「なるほど。」と返すようにしています!
以上です!
著者の本は、もう5冊以上読んでいますが、「読書法」「マネジメント」などテーマがあるものとは異なり、本書はロゴス・パトス・エトスが網羅されている総合的な内容だと感じました。
社内資料の承認に時間がかかる・・・という悩みがある方には、とてもオススメします!(私はかなり効果が出ました)
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
また書きます^^