今日のつぶやき〜宮城大弥の121球〜
今日は、見事2021年初勝利を掴み取ったオリックス・バッファローズとその勝利の立役者である宮城大弥投手の活躍について書きたいと思う。
2021 3.28 オリックス3-2西武 勝:宮城大弥 負:浜屋将大 S:漆原大成
序盤は昨日に続きオリックスの内野陣が足を引っ張る形となった。初回の西武源田のショートへの当たりを紅林が取れずにヒットとなりそれが西武の先制点に繋がった。昨日の太田、紅林のエラーからもわかるようにライオンズ源田と外崎の二遊間とは雲泥の差がある。よく、ライオンズ源田の守備が「たまらん」と言われ特集されているが、華やかで堅実なプレーの裏には打者ごとに的確なポジショニングを取りあたかも簡単にボールを捌いているように見せているのだ。その技術が何よりも凄いのだが、紅林にもぜひ見習って欲しいところだ。持病とコロナの影響で安達が出場できないのは痛いが、ここ2試合の彼の守備は酷くバッティングの調子も悪いため、起用を再検討する必要があるかもしれない。
味方のエラーで足を引っ張られながらも宮城は大崩れしなかった。むしろピンチに表情を変えることなく淡々と様々な球種でストライクを取っていく。最初の見所は初回ヒットを打たれた山川との勝負だった。以下の図のような配球で最終的にはヒットとされた(紅林も取れたかもしれなかった...)。チェンジアップで泳がされながらもヒットを打つ山川の技術の高さはさすがだった。個人的には、追い込んでからインコースへ投げたストレートがボールと判定されたが、その1球が勝負の分かれ目だったと思う。3球勝負は意外と打者も予想していないことも多いため、アウトをとれる確率が上がる。
最初の打席にこそ打たれたが、以降は大きく縦に割れるカーブを中心に配球を組み立て完全に抑えていた気がする。それに加え右バッターのインコースに落ちるスライダーとチェンジアップ、そして平均球速が150Kmに届かないストレートもカーブのせいで余計に早く見えたはずだ。西武のバッターも的を絞れている感じが全くなかった。左ピッチャーでここまでカーブを操るピッチャーは最近あまりおらず、メジャーのアスレチックスのエースに君臨した※バリー・ジトを思い出した。(https://youtu.be/DJFO_ss6BDM)バリー・ジトの全盛期の投球動画
今日の投球をシーズン通してできたら間違い無く新人王候補No.1だろう。他のチームに対して今後どのようなピッチングをしていくかが楽しみだ。今日先発予定の楽天早川との新人王争いにも注目していきたい。
最後にオリックス打線について少しだけ苦言を呈したい。まずは、5回表のジョーンズの打席、3-1のカウントから明らかなボールを振って空振りをして、その後ライトフライに倒れた。この場面、打ってランナーを返したいのはわかるが、フォアボールを選んで、次のモヤに繋いで欲しかった。この日完全に扇風機となってしまっていたモヤが打てたかどうかはわからないが...。また、8回の宗の打席でも同じようなケースが見られた。昨年からオリックスは1点差で負けるケースが目立っている。実際に開幕戦も3-2と1点差で敗れている。この1点の差を埋めるために、少しでも打線の繋がりを意識してほしい。
今日はカード勝ち越しをかけて山岡が先発する。ぜひ、カード勝ち越しを決めて30日からのホーム開幕戦へ弾みをつけたいところだ。