記録よりも記憶に残る投手へ
こんばんは。今日は、日本とメジャーそれぞれの現役最高とも言える投手の紹介をしたいと思います。今から紹介する2人にはある共通点があります。それは打線の援護を得られず(無援護)勝ち星がなかなか付かないということです。
山本由伸(オリックスバッファローズ)
22歳にして今や日本を代表する投手へと成長したオリックスの若きエースです。2016年にドラフト4巡目で宮崎の都城高校からオリックスへ入団すると1年目の2017年に2軍で結果を残し、翌2018年には主に中継ぎで56試合に登板し頭角を表しました。初めて観た彼の投球映像で、外角へのカットボールに対して西武の主砲山川が思わずにニヤついてしまうくらいの衝撃を受けていたのを今でも覚えています。
投球の中心は150Km後半のストレートに切れ味鋭いカットボールやSFF(スプリット)も150km近い球速で投げ込みとにかく打者を圧倒する投球をします。また、少しゆったりとしたフォームから力強い腕を振りボールを投げ込むため打者もタイミングが取りづらいです。そんな、山本投手のプロデビューからの成績が下記の通りになります。(2021年シーズンは5月1日時点での成績)
※WHIP(Walks plus Hits per Inning Pitched)
(与四球+安打数)÷投球回で求められる指標であり、1イニングあたり何人のランナーを出したかを示す。1.00を切ると球界を代表するエースとされる。
2018年は中継ぎで32ホールドと結果を残すと翌年には先発に転向し防御率1.95でで最優秀防御率のタイトルを獲得しました。しかし、先発転向以降の防御率が2点台を切るにも関わらず昨年、一昨年と2桁勝利はできず勝ち星には恵まれていません。今年こそは、最多勝のタイトルあるいは、勝ち星に恵まれないとしても沢村賞などのタイトルによって力投が報われてほしいです。
Jacob deGrom(ニューヨークメッツ)
今現在メジャーリーグににおいて現役最高の投手であり、投手最高の賞サイ・ヤング賞を2度獲得している投手です。主な投球内容としては160km近いストレートに加え、スライダー、チェンジアップなどの球種をコントロールよく投げ込みます。特に、右バッターのアウトコースへのコントロールが抜群で大量点を取ることなどまず、期待できません。
しかしながら、彼もまた好投をしながらも勝ち星に恵まれない投手の1人です。下記の成績(2021年シーズンは5月1日時点での成績)を見ての通り、サイ・ヤング賞を獲得した2018、2019年ともに圧倒的な成績を残しながらもわずか10勝、11勝止まりに終わりました。また、今シーズン現時点で自責点1以下で勝ち星が付かなかった試合が通算30試合になるなど相変わらずの無援護ぶりを発揮しています。
そんな彼の成績にファンも同情の声を上げ、先日のレッドソックス戦後には、「このチームに居ることがもったいない」「史上初の100勝未満で殿堂入りするべき投手だ」などと言われていました。
今シーズンメッツはインディアンスから大型野手のリンドアを獲得するなど打線の強化へ本腰を入れています。新戦力の活躍による打線の援護に今後期待したいところです。
エースであること
野球においてエースであるということは、チームに必ずと言っていいほど勝ち星をもたらすことを期待されていることの証でもあります。当然、対戦する相手投手もエース格であることが多いため、打線の援護を受けることも難しくはなります。そんな中でも今日紹介した2人の投手は、今の現状をも跳ね除けて記録よりも記憶に残る投手になると思います。また、近い将来山本投手がメジャーリーグへ挑戦し2人が投げ合ってる姿を見てみたいものです。
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