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フランス暮らしの味:人参革命と日常の幸せ

気分よく散歩しているときに犬のうんこを踏んでしまったり、治安がそれほど良くない割に物価が高かったり、極稀にアジア人というだけで嫌がらせを受けたりすることがあるフランス生活。

不便さを数え上げたらキリがありません。

行政システムのグダグダさや公共交通機関の遅延が当たり前で、すっかり慣れてしまいました。

どこに住んでいても、良い面と悪い面があるのは世の常です。

そんな中でも、フランスに住んでいて「いいな」と思えることのひとつは、やっぱり食べ物です。

食べ物全般を大きく括ってしまいますが、今回は特に「野菜」、にんじんについて書きたいと思います。

フランスに来て初めて友人宅で食べたキャロットラぺ。

細かくおろしたにんじん

「アレ?人参ってこんなに甘かったっけ?」と思ったのがきっかけです。なんかうまく言えないけど、味が濃いというか深いというか…。

私は小さい頃から人参が嫌いで、給食を全部食べ終わるまで帰れない、居残りさせられる昭和世代で人参は苦い思い出と共にあります。

放課後、居残りしてまで食べたくなかったあの人参。

しかし、大人になってからは、この居残り給食、食べ物の大切さや感謝の気持ち、根性を育てる昭和の教育のおかげ?で、なんとか食べられるようにはなっていましたが、それほど好きではありませんでした。

ところが、オリーブオイル、塩、胡椒、レモンだけで、こんなに甘い人参が完成するなんて!まさに「人参革命」です。

甘さが噛むほどに広がって、まるで子ども時代の苦い思い出を洗い流してくれるかのようです。

フランス生活の中で、「人参」による小さな幸せを見つけるとは、想像もしませんでした。それ以来、さまざまなアレンジをして作ることが増えました。

さらに、物価の高いフランスでも、野菜は比較的安価なのがありがたいです。

フランスでの自炊生活は、なかなか健康的で楽しいものになっています。

これからも、フランスの素晴らしい食材を楽しみながら、日々の生活を充実させていきたいと思います。

そして、不便な面も含めて、この国での経験が私を成長させてくれることを実感しています。

フランス生活の良さを、一つずつ見つけていく旅は、これからも続いていくのです。











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