[連詩] 春

銀世界の下から
小さく丸くのぞく新世界
透き通る雪解け水の流れは
小鳥のさえずりのように
可憐な水声をきらめかせる

かすかに聞こえる水の音　冷たい空気と風
次に訪れるぬくもりや穏やかな兆しはまだない
そこにあるのは私の心の中の想い人への期待
思い故に馳せる想いは冬から春へ変化する
水声を聞きながらただただ前に歩みを進める

辛抱を長い眠りに置き換えて
風ぬるむ日を思い描いた春待草
芽生えた想い　胸に二つの手を重ね
そこに確かに息づく期待は次第に音を増す
白い世界に色が溢れ躍動の時を告げる

合わせた手のひら　受ける衝動
液晶画面でしか会えなかった時よりも
対面で会うことで　一層と高鳴る鼓動
心の中でひっそりと咲く春待草
まだ来ぬ春に　私の心は蕾のまま

夜が朝になるように　冬が春になるように
光は徐々に世界を塗り替えていくけれど
それは突然訪れる
まるで底からの叫びのような轟く春雷
蕾んだ心に裂け目をもたらす

虫出しの雷の音　合わせた手のひらの温もり
今咲かむと目を覚ます初恋の想い人を前に
届けたい想いと叶えたい願いを胸に抱く
北風は冷たくも東風のような心で君は微笑む
蕾んだ心が咲かむと互いに願う銀世界の下

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やすのりさんと連詩を書きました
タイトルは最初にやすのりさんが
決めてくださいました
1連3連5連がちゃも月
2連4連6連がやすのりさんです

やすのりさん、ありがとうございました

そして、お読みくださった皆さま
ありがとうございます💐