15年以上前に今の私たちの背中を押してくれていた本
進士五十八著「ボランティア時代の緑のまちづくり」。
2008年に東京農大出版会から、シリーズ・実学の森として出ていた本。公園業界の巨人のような大先生が15年以上前に書いたもの。
自分たちが楽しいからやるボランティア
21世紀は「感性とボランティアの時代」とのことですが、ボランティア活動は、弱者保護とか少し偉そうな社会貢献のような、善意を前面に出すような正義ではないはずで、自分たちが楽しいからやるんだという視点が書かれていました。
そして、楽しみが、単なる楽しみに終わらず、社会の役に立つというところまで考えるのが良いという話。
ボランティアに対する考え方や捉え方が、なんというか、私たちがみんなの公園愛護会で考えてきたこととすごくリンクしていて共感するところが大きくて、驚きと同時に包み込まれるような安心感。やっぱりそうなんですよね!ってなんだか偉そうでスミマセン!
緑は手段、緑を通じて仲間と良い風景をつくる
そして、自分たちが楽しみながら、人のためにもなる「緑のまちづくり」は、好きなことをするうちに、会話が生まれ、仲間ができる。それがまちづくりにつながっていくというお話も、まさに。
緑を増やしたり(いや、むしろ最近は草が伸びすぎて減らす方向にエネルギーを使っている!?)、決められた回数や内容の活動をすることが大事なのではなく、緑に関わることを通して、好きなことを伸ばし、仲間もできて、それも含めた全体が良い景色に育っていくことに、大きな価値があるんだと。
楽しんでやる公園ボランティアの価値は大きい!15年以上前にしっかり背中を押してもらっていました。
そもそもごくごく普通のただの利用者で、公園の設計や歴史・世界の様子など造園を学んだ経験もない、公園業界的には完全なる新参者の私ですが、大事なことって、そう簡単に変わらないってことですよね。でも15年前にこの本に出会っていても、こんな風に感動することもなかったと思うので、出会いってなんだか面白い。
時空を超えて勝手にエールをもらいました。感謝!
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