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主夫世帯の財布事情【主夫マガ#6】

他の家庭の財布事情を知る機会は限られている。「主夫世帯」ともなれば、参考例はさらに少ないだろう。今回は数少ない「主夫世帯」である我が家の財布事情を紹介する。

ここでいう財布事情とは「家庭内におけるお金の流れ」を指す。収入から控除されるもの、生活費とお小遣いの分配など、家庭内でのお金の取り扱いを紹介する。なお、本記事では実際の金額は公開しない。以降に登場する金額はあくまでも例示であり、我が家の実情を反映したものではない。

主夫マガジン(主夫マガ)は主夫にまつわる疑問・質問に対して、私なりの答えを集めたマガジン。テーマや目的などの詳細は主夫マガジン#0に書いた。


家庭内でのお金の流れ

家庭内でのお金の流れは、以下のように図式化できる。

我が家におけるお金の流れ

収入から控除されるもの

妻の収入からは税金・社会保険料のほか、家賃と企業型DCの掛金が控除される。こうして残ったものが手取りとして銀行口座に振り込まれる。

会社から家賃補助を受ける関係で、現在住んでいる賃貸物件は法人契約となっている。つまり、妻の会社名義で賃貸契約がなされており、家賃も会社名義で支払われている。ただし、家賃の全額を負担してくれるわけではなく、家賃補助との差額分は妻の給与から天引きされる仕組みとなっている。

企業型DCとは、企業が従業員に毎月掛金を拠出し、従業員が運用する私的年金制度である。妻の会社では「選択制DC」という制度が採用されており、退職金を前払いで受け取るか、企業型DCに拠出するかを任意に選べるようになっている。企業型DCに拠出する場合、その分の退職金が給与としてカウントされないため社会保険料を軽減できるメリットがある。妻は前払い退職金の全額を企業型DCに拠出しているため、その分が収入から控除される。

手取りの分配

手取りからは共同生活費と共同贅沢費を差し引く。生活費は食費や水道光熱費など「夫婦二人の日常生活」のための費用、贅沢費は外食や旅行など「夫婦二人で過ごす非日常」のための費用としている。

あえて「共同」と名づけているのは、個人出費と区別するため。夫婦の二人ともが同等の恩恵を受ける物・サービスを得るための費用を共同費としている。すなわち、妻が趣味で買った衣類や、私が一人で食べたラーメンは共同出費ではなく個人出費として各自のお小遣いから支出する。

共同費は毎月の予算を決めているので、その額は固定である。手取りが振り込まれたら、まずは機械的に共同費を差し引き、残った分を各自のお小遣いとして分配している。

お小遣い

手取りから共同費を差し引いた余剰金は、夫婦で半分ずつに分け合い、それぞれのお小遣いとしている。つまり、妻と私のお小遣いは全くの同額である(万が一税務署がこの記事を見ていた場合を想定して、贈与税の基礎控除額の範囲内でやりとりしていることを明示しておく)。

以下に図示したように、共同費は毎月一定なので夫婦のお小遣いは手取り額により変動する。「お小遣い」といえば毎月一定額を支給するイメージが強いが、我が家は変動制なのだ。

変動制のお小遣い(数字はテキトー)

お小遣いを固定の額にするメリットは、使いすぎを防止できる点にある。しかし、私たちは夫婦ともに倹約志向が強く、使いすぎる可能性がきわめて低い。事実、妻も私もお小遣いの大部分を貯蓄に回している。あえて共同で貯蓄をする必要がないので、余剰金を全て分け合っているのだ。お小遣いを分配するにあたって傾斜をつけず、完全に半分ずつとしてる理由は別の記事に書いてあるので興味のある人は是非。

お小遣いの使い道

参考として、私のお小遣いの使い道を紹介する。もらったお小遣いに占める支出の割合(2024年)は以下の通り。実際に使っているのは10%ほどである。お小遣いのうち90%ほどを貯蓄に回しており、40%ほどをリスク資産(投資信託)、50%ほどを無リスク資産(銀行預金)に振り分けている。

2024年のお小遣いの使い道(夫)

ちなみに妻は消費40%、貯蓄60%ほどである。お金を稼いでいない私の方が貯蓄ペースが早いという不思議な現象が起きている。とはいえ、夫婦で貯蓄の目標を立てて、定期的に資産状況を開示し合うことで点検作業を実施している。お互いに相手のお金の使い方に不平不満はなく、おおむね順調に資産管理ができている。

まとめ

  • 夫婦のお小遣い額が全くの同額であること

  • お小遣いが固定制ではなく変動制であること

  • 共同出費と個人出費を厳密に区別していること

  • 毎月の生活費が(共同生活費の)予算内で完結していること

ここらへんが特異な点だろうか。金銭感覚の不一致で夫婦関係が破綻するケースが多いようだが、私たち夫婦は「ケチ」という意味で一致している。共同出費と個人出費を区別する際にも、1円単位で精算することに全く抵抗感がない。各家庭(夫婦)の経済事情や性格に応じてさまざまな財布事情があると思うので、今回紹介した内容は参考程度に。

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