「食品添加物はカラダに悪い!?」 ペットフードの都市伝説 その4 前編
はじめに
今回のテーマは「食品添加物」です。
「食品添加物は体に悪い」ということは、もはや常識のようになっています。
でも、あえてそれをもう一度考えてみましょう。
先日、無添加をウリにしたマフィンが原因で、食中毒がおきる事件がありました。
この事件に関して、Youtubeで人気の料理研究家がX(旧ツイッター)で次のようなポストをしていらっしゃいました。
このポストをご覧になって、みなさんはどう感じましたか?
「もっともだ」と感じましたか?
「それでも、やっぱり添加物はイヤ」と感じましたか?
僕は、「ほぼ全面的に同意。でもちょっとだけ引っかかるところがある。」という感じです。
その理由は、今回と次回の記事の中で書いていきますね。
食品添加物について正しく知っておくことは、ねこさん・わんちゃんのフード選びのために大切なだけでなく、飼い主さん自身の健康を考える上でも大切なことだと思います。
この機会にぜひ、食品添加物のことをあらためて考えてみてください。
今回はまず、「食品添加物とはどんなものなのか」について解説します。
そして次回は、「食品添加物の危険性・安全性」について解説します。
今回の記事をご覧いただくにあたって、できれば下の記事をあらかじめお読みいただけるとありがたいです。
食品添加物とは
もしかすると、「食品添加物」というのは「保存料」や「酸化防止剤」のことだと思っている人が多いかもしれません。
でもじつは、保存料や酸化防止剤以外にも、食品添加物はたくさんあります。
そこで最初に、食品添加物の定義を見てみましょう。
食品添加物は、「食品衛生法」第4条第2項で次のように定義されています。
法律というのはどれも分かりにくく書いてありますが、要するに、「食品添加物とは、ある目的のために食べ物に混ぜて使うもの」ということですね。
「保存料」や「酸化防止剤」は「保存の目的で」使用される添加物ということです。
食品添加物には、保存料や酸化防止剤の他にも、食品の製造や加工のために必要なもの、食品の風味や外観を良くするためのものなどがあります。
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ペットフード会社に25年以上勤めた獣医師のペットフード講座
2頭のねこさんと暮らす、ペットフード会社に25年以上勤めた獣医師が、ねこさん、わんちゃんの健康と栄養学、ペットフードの本当の中身について、…
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