とある眠れない夜に

果たして何回目だろうか。眠れない夜を過ごすのは。眠らないといけないが、それでも、ひたすら考えずに居られなくて目を閉じたくないのは。

思い返せば、僕の学生時代がそうだった。どこに居れば良いのか、僕はどこに向かって歩いて行くのか。一日中思い悩む日々を過ごしてきた。眠れず過ごした夜は数知れない。

真夜中の時間というのは、劇薬のようなもので、正しく使うことで効果を発揮するが、使い方を誤ると毒になり兼ねない。

だけど、眠れない夜こそ、少年を成長させるのだ。僕はそう考える。

琴線にふれる言葉や音楽に出会うのもなぜか眠れない夜だ。

嫌いじゃない。

いや、僕は眠れない夜を愛している。

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