歴史が動いたことを感じた日/AMAs2021で3冠達成を見て
1.いつもと変わらない、何の変哲もない月曜日
2021年11月22日(月)
いつもと変わらない、何の変哲もない月曜日。
そして、歴史が動くのを目の当たりにした日でもある。
日本時間22日、アメリカの権威あるポピュラー音楽授賞式「2021アメリカン・ミュージック・アワード」(AMAs)が開催され、
BTSはノミネートされた3部門をすべて受賞した。
3冠達成という偉業の中には、AMAsの大賞に相当する 「今年のアーティスト(Artist of The Year)」初受賞も含まれている。
アジア人アーティストとしては初のことらしい。
この日わたしは有給を取っていて、自宅でリアタイしていた。
AMAsを観るために有給を取ったわけではなく、かといって何か用事があったわけでもなく、
間もなく時効を迎える有給をただ消化するという、我ながらなんとも計画性のない休み方をしていた。
結果的には「今日有給取っててよかったーーー!!!(万歳三唱の絵文字)」というくらい画面に釘付けになっていて、
もし普通に勤務していてもぜったいに仕事にならなかったと思う。
それくらいに興奮して、鳥肌がたって、そして何度も泣いた日だったのだから。
彼らが約2年ぶりにARMYの前でステージに立つその瞬間をみて、
目を潤ませながらも興奮気味で受賞スピーチをする姿をみて、
そんな彼らが大歓声の中これまでの様々な感情を爆発させるように歌って踊る姿をみて、
もうもうもう何だか堪らなくなってしまった。
リアタイしながらTwitterでツイートしまくっていたけれど、
いまだ興奮冷めやらぬわたしは140文字に収まりきらなくなった気持ちを残しておくために、ついにnoteを書くことにした。
「ついに」なんて大袈裟・・・と思われるかもしれないけれど、もともとSNSには消極的で、
Twitterなんてアカウント登録して何も呟かないまま数年間放置していた。
どちらかというと、自分の感情や考えを整理する作業は苦手だ。
それをさらにことばで表現するなんて、語彙力も表現力もなく、
日記すらろくに書いたことない(文字通り三日坊主だった)わたしには到底無理・・・なんて思っていた。
そんな中、2020年11月、坂道を転げ落ちるかのごとく一気にBTSにすっころんでからは、
彼らへの想い(限界オタクの重たすぎる愛)がどんどん沸き上がり、ついには溢れかえりそうになっていった。
ところが、こんなにも巨大なファンダムがあるにもかかわらず、現実の世界ではわたしの近くにアミ友はいない。
誰にもはばかることなく溢れる愛を叫ぶには、SNSという場所しか残されていなかったのだ。
今回noteをはじめたことは、SNSを苦手としていた過去のわたしからすると考えもしなかったことなのに、
それでいて140文字を超える思いを吐き出すために、いま、こうして書き綴っているのだから不思議だ。
2.オフラインという世界線
ファン歴約1年の新参者にとって、同じ時間軸で7人に会い、その場を共有したのはすべて「オンライン」の世界だった。
もちろんオフラインで会いたいけれど、
「血ケッティング」と呼ばれている(らしい)壮絶なチケット争奪戦と、
物理的な時間と距離の問題、仕事の調整、海外遠征にはそれなりのお金も必要だ。
ワールドスターな彼らに会うためには、乗り越えなければならないいくつかの壁がある。
LAオフライン公演が決まったとき「よかったね!!」なんて喜びを発信してたし、実際に嬉しかったのに、
気持ちの裏側では「このまましばらくオンラインのままでも・・・」
正直そんなことも思っていて、
一日も早くオフラインのステージを熱望している彼らに対して申し訳ない気持ちもあって複雑だった。
オンラインでも最高に楽しかったし、皆平等に7人に会えるのだから悪くないと思っていた。
昨日のステージを見るまでは。
煌めく一瞬一瞬を紡いでつくり上げる一体感と、会場全体でその瞬間を余すことなく共有することができる空間の中で、
まるで息を吹き返したようにステージ上で弾ける彼らをみたら、
オフラインの世界に勝るものなんてなかった。
特に印象的だったのは、大賞発表で「BTS!」と呼ばれた瞬間に真っ先に立ち上がり、戦友ユンギさんと固く抱き合ったナムさん
米国のアワードショーで韓国語を話したユンギさん
珍しく感情をそのまま出していたジンくん
(推し。普段こういった場では前に出てこず弟たちを優しく見守っているイメージ。ジンくんの話しも別の機会にしたい。)
これまでも彼らのしあわせそうな姿を見てきたけれど、昨日見た姿はそれとはまったく違うもので、ARMYになってはじめて本当の意味での「しあわせな7人」を見た気がした。
彼らは、やっぱり、オフラインという世界線で、ステージ上にいなければならない人たちなのだ。
3.「Butter」という曲
Butterが公開された日、2021年5月21日、世界中がこの日を待ちわびていた。
もちろんわたしもその中の一人で、YouTubeをつないだディスプレイの前で正座待機していた(在宅勤務でよかった)(ちゃんと仕事してください)。
この曲が公開されたとき、この曲が「Butter」であることの意味について考えていた。
インタビューなんかでは「誰もがただ楽しんでいられる曲です」と言っていたけれど、それよりもっと深い意味があるのではないか。
バターの黄色という色に込められた、特別な何かが。
MVで見た、性別にとらわれない中性的な雰囲気をまとった衣装やメイクにだって。
そんなButterという曲を、昨日、「アジア人」である「ボーイズグループ」が「米国のアワードショー」で「英語詞」で歌い、
人種も、ジェンダーも、国境も、言語も、何もかも飛び越えて、その場の誰もがただ彼らと一緒になって楽しく歌いながら踊っている、
そんな場面を世界中の人が目の当たりにした。
まさにこの歌詞のとおりの光景が広がっている。
こんな奇跡みたいなことある?
ただ音楽を愛する人と人とを繋げた曲。
ようやく、答え合わせができた気がした。
ちなみに、個人的に鳥肌ものだったシーン(厳選した2つ)
①ユンギさんパート
"HATE US"の部分。いつもより楽しそうで、でもすこし挑発的な印象で(ユンギさんのこういうところ好きすぎる)、大賞を獲った人が煽るように歌う"HATE US"に痺れる。
②ナムさんのパート
全ARMYが号泣したのでは?しましたよね・・・?(強要)
黄色のステージが紫色に染まっていくという演出付き。
スピーチのときも、インタビューのときも、そしてこうしてステージのときも、いつもARMYへの気持ちをまっすぐ届けてくれる7人には感謝しかない。
4.輝きのあと訪れる暗闇の中で
4年前、彼らがはじめてAMAsで「DNA」を披露し、それが彼らにとって米国の初ステージを踏んだ日でもあった夜のこと。
ユンギさんは「泣きながらシャワーを浴びた」と言っていた。
自分たちが望んだ以上のことを手に入れ、自分たちはこれからどこまで行くんだろうと怖くなって泣いたというあの日から4年。
昨晩のブイラでは、そんな過去の自分を振り返りながら
「今日は嬉しくてシャワーしながら泣けるくらい」と言っていた。
彼は、彼らは、なんて芯の強い人たちなんだろう。
自分と向き合うって怖くて、しんどい。
HIPHOPとアイドルの間にある悩み、バッシング、プレッシャー。彼らが耐えなければならないことも多かったはずだ。
昨晩は何を思いながら眠ったのだろう。
もしも本当に涙を流したのであれば、彼らの頬をつたう涙がどうか温かいものでありますように。
5.「しあわせ」のアップデート
日本時間24日深夜2時。
つまりあと数時間後には、グラミー賞のノミネートが発表される。
ARMYとしては(少なくともわたしは)結果にこだわらないけれど、自分たちで記録を更新し続けている彼らだから良い結果になってほしいと願っているし、きっと彼らが望むものを手にすることになると確信している。
「しあわせ」をアップデートし続けて、これからも7人がしあわせに過ごせますように。
Got ARMY right behind you!!
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