ペルナ★大学で働く人

国立大学職員。記事の主軸を「大学」として、働きながら日々感じたことや読書記録なども更新していきます。詳しいことは「プロフィール」読んでもらえるとうれしいです。

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マガジン

  • 大学職員よもやま話

    仕事としての大学職員に興味がありますか?大学職員として某国立大学に働いているペルナこと筆者が書く記事の中でも特に大学職員の話題に関連していること、自分の職場で感じたことをこのマガジンにまとめていきます。 更新は不定期です!

  • 懲りずに自己啓発本読んでアウトプットシリーズ

    自己啓発本って本の厚さの割にはさくっと読めるので、読書数カウントは進むけど、結局内容が頭にほとんど残らない。 読書リストを作ったら、似たような本を何度も読んでいることに気づいた。 noteにアウトプットすることで、似た内容を何度も読むことに大切な時間を費やさないよう、自分のためのメモマガジンにしてみた。

最近の記事

国立大学の学費値上げに思うこと

 東京大学が学費の値上げを検討し始めたことで議論を呼んでいる。学生から抗議の声が上がり、moka さんの記事のように学生の立場からこの話題に触れている人もいる。学生や教員(研究者)の立場からの声は多いだろう。せっかくなので、国立大学職員としてこの話題について少し話したい。 話す前にこれだけは承知しておいてほしい。 ・値上げに反対する学生、教員を非難する意図は無い ・職員の立場であるが、内部の者しか分からない事情には一切触れない とてもセンシティブで話題のテーマだからこそ、慎重

    • 妊娠によるキャリアの断絶、今ものすごく痛感している。自分の存在価値が見出せなくなった。

      • 大学職員になるためにどうしてそんなに情報を欲しがるの?

        お久しぶりです。少し間が開きましたが、2024卒の就職活動が落ち着いた時期なので、このテーマで私が疑問に思っていることを中心に記事を書いてみます。 大学職員としてTwitterなりnoteなりやっていると、大学業界の情報を求める就職活動者がそれなりにいるなと感じます。 もちろん、就職活動するにあたって、自分が働きたいと思う業界の情報を収集するのはある程度必要なことです。しかしながら、「それ聞いて、答えてもらったところでどうするの?」としか思えないことを聞く人が多々現れるのも

        • 文科省席の賞味期限は2年間

          以前、「大学職員の出世話―プロパー職員には遠い道のり」で通称・文科省席のお話をしました。 前回は文科省との力関係の観点からメリット・デメリットを伝えましたが、 今回は事務の持続性の観点からメリット・デメリットを書いていきます。 もう結論から話しますが、私個人はデメリットしか感じていません。 こちらについては、以前Twitterで下記のツイートした異動の話に関連し、文科省席で異動が生じる場合も基本的にそれと同様の事態が発生します。それ以外にも私がデメリットと感じている点を

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        • 大学職員よもやま話
          29本
        • 懲りずに自己啓発本読んでアウトプットシリーズ
          6本

        記事

          映画館で映画を観るということ

          話題のインド映画に対するお気持ち表明の記事が あまりにも自己中心的な深窓の令嬢の感想だったので、私も自己中心的に映画館で映画を観るということについて書きたくなった。 映画館で数多ある上映作品の中から自分で選び、自分の金と時間で映画を観るってこと、それすなわち全てが自分の主体性に基づく行為で、観た映画が合わなかったり、外れたりしても、それは自分以外の誰の責任でもないよ。 第一に具合悪くなるぐらい合わないなら、その時点で劇場から出ればよかったのだけの話。 ちなみにそういうと

          映画館で映画を観るということ

          ノケモノたちの夜から現代の人間関係を考える

          TVアニメ「ノケモノたちの夜」を最終回まで見終えた。 「崩国の十三災」と呼ばれる不老不死の悪魔のマルバスと少女ウィステリアの二人を中心に物語が展開する。 この物語には様々な除け者が出てくる。 悪魔とくればお約束の「契約」の概念があり、悪魔は対価なしには人間の望みをかなえることはできない。 そして、この世界では悪魔と契約することは、禁じられている。 マルバスをはじめとする悪魔たちは、人間にあだなす者とみなされ討伐の対象となっていて、 人間社会からははじき出された除け者であ

          ノケモノたちの夜から現代の人間関係を考える

          研修中に配属先を決めるのはあまり評判が良くない

          私大で人事制度をうまく構築しているところは、 聞いた話だと研修中は「人事部付き」という仮配属で、研修が終わってから、正式な配属先が決まるところもあるようです。 他大学の職員との交流でこの話を聞いたとき、 本学も私大のこういうところはどんどん取り入れていったらいいのになと。 多くの国立大学の場合は、配属先は4月1日の時点で既に決まっていて、研修中はただ人のいない机だけが配属先に存在するなんてことが多々あり、内部からは不評。 だって、この繁忙期に実質人数マイナス1で仕事回さ

          研修中に配属先を決めるのはあまり評判が良くない

          希望の配属先と全く異なる部署に配属されてしまった

          さて、今日から新たに大学職員となって働き始める人たち、まずは入社おめでとうございます。 通称「入社式」が終わり、国立大学であれば、もう配属先が知らされた人も多いと思います。 希望していた場所に配属されましたか。 ほとんどの人の答えは「NO」でしょう。希望がかなわなかった人たち、仕事に対するモチベーションが下がらないことを切に願います。 私も「そんなこと大学職員がやってたんだ」と思うぐらい想像だにしない部署へ配属されました。 組織の人事制度の問題は別の機会に話すとして、

          希望の配属先と全く異なる部署に配属されてしまった

          AI画像生成、Stable Diffusionで試してみた。 https://stablediffusionweb.com/

          AI画像生成、Stable Diffusionで試してみた。 https://stablediffusionweb.com/

          京都大学の大学職員への懲戒処分について思うこと

          先日、気になるニュースが目に飛び込んできた。「教職員に対する懲戒処分について」 処分内容は戒告なので、懲戒処分の中で一番軽いものに該当する。 ただ、処分が重いか軽いかはあまり問題なく、下記内容で懲戒処分に至ったことが興味深いニュースだった。 1ヶ月を21日勤務とすると、1,197日、その半数の日なので約599日は遅刻していたとされている。2日に1回は感覚としては確かに多いと思う。 1分であろうが遅刻は遅刻なので、規定に基づき処分を下したことになんら問題は感じないが、色

          京都大学の大学職員への懲戒処分について思うこと

          ある日のお仕事:会議で宿題が出た!

          前回、会議の運営に関する記事を書いたところだが、今回はそれに関連して、会議で宿題が出たときのことを紹介したい。 「宿題」ってワードが社会人一般に伝わるのか怪しいので、念のため、解説すると その時にはすぐに回答したり、対応したりできなかったことで、後々に業務としてやるべきことをなんとなく「宿題」と呼んでいる。 宿題は無いのが一番なので、まずは会議のときに宿題が発生しないような下準備をしている。それでもときたま出てしまう…。今回は宿題の回避対策から実際に宿題が出たときの対応

          ある日のお仕事:会議で宿題が出た!

          ある日のお仕事:会議の資料作りから会議終了まで

          大学には〇〇委員会と名の付くものがたくさんある。例えば、本学の場合、学生の退学を決めるのも委員会である。 それぞれの委員会でどこかの部長や研究科長や教員が委員長・委員会メンバーになっていることが大半である。 このような委員会に事務職員がメンバーとして参加するのは、課長職以上が大半で、私のような役職の無い係員は陪席という形で参加する。 会議で実際に議論するのは、委員会メンバーの仕事であり、事務職員の仕事は「委員会が始まれば9割終わり」と言えるほど開催までに業務が集中してい

          ある日のお仕事:会議の資料作りから会議終了まで

          私ではなくても同じ質で同じ業務ができるように

          「#仕事の心がけ」というお題があったので、私が大学職員として働いているなかで心がけていることに焦点を当てました。 最も意識しているのは、タイトルにもあるように、「私ではなくても同じ質で同じ業務ができるように」です。 どういうことかと言うと、異動が多い、かつ、業務内容が多岐にわたっている職場なので、担当者が変わった場合も、その人が私と同じ質で同じ業務をできるように、異動が生じる前の普段から業務の仕方を工夫しています。 「私と同じ質」と書くとなんだか上から目線感があるのです

          私ではなくても同じ質で同じ業務ができるように

          自分のお給料をぶっちゃける

          大学職員になりたい人に限らず、働くからにはもちろんお給料を気にするだろう…。 「大学職員って楽で高給取りなんでしょ」なんて実際に高校の先輩に言われたことあるし、 大学の研究室の同期からは「最近仕事が大変で大学職員になっておけば良かったと思う」なんて、 謎のマウントを取られたこともある(その子はJRの子会社、なんかプライドがあったのだろうか)。 さてさて、実際はどうなのだろうか。国立大学のヒラ職員である私のお給料をぶっちゃけてみよう。 エビデンスは出さないので、信じる信じない

          自分のお給料をぶっちゃける

          「バックキャスティング」という考え方を知った。 最初に目標とする未来像を描き、次にその未来像を実現するための道筋を未来から現在へとさかのぼって記述する手法だそうだ。2050年にこうなっていたいから、2040年はこうで、2030年はこうで、2023年は…と考えていく。

          「バックキャスティング」という考え方を知った。 最初に目標とする未来像を描き、次にその未来像を実現するための道筋を未来から現在へとさかのぼって記述する手法だそうだ。2050年にこうなっていたいから、2040年はこうで、2030年はこうで、2023年は…と考えていく。

          しっかりとメモにでも残しておけばいいものを…

          細かいマニュアルを作れとは言いません。しかしながら、必要最小限のことを見極められず、その最低限すら残さない職員のこれまた多いことよ! 過去にこんな事例がありました(実際の案件に結びつかないよう本質は変えず、数値・名称は変更しています。) R2年度にとある事業(A事業)に参加した学生の人数は、16,720人とデータが残してあり、 「これが最新版でこれを基に今後の業務を行ってください」と引継ぎされました。 さあ、年度末の報告時期になり、国から報告書の作成依頼が出てきました。前

          しっかりとメモにでも残しておけばいいものを…