イヤホンを外して
今日、仕事からの帰りの夜道をイヤホンを外して歩いてみた。
私は外を出歩く時には必ずイヤホンで音楽を聴くという癖がある。
癖というか習慣と言ってもいいかもしれない。
屋外では、イヤホンで耳を塞ぎ音楽を聴いていないと、何か一つ忘れ物をしてきてしまったような気分になるのだ。
また、私は人の話し声や騒音に敏感すぎるところがある。大通りや電車の中、バスの中など人が大勢いるような環境は少しストレスを感じる。
イヤホンは、私のオン・オフのスイッチを切り替える役割を持っているかもしれない。
同伴者がいないかぎり、映画館の客席に座らないかぎり、誰かの話を聞こうとしないかぎり、イヤホンを屋外で外すことがない。
だから逆に言えば、イヤホンを外すということはリラックスしたりぼーっとしたりする時間の始まりだ、という合図なのだ。
事実、イヤホンで音楽を聴きながら家事をすると、音楽を聴いていない時よりもはかどるような気がする。
イヤフォンを夜道で外してみて
夜道に聴きたい曲はSTUTSの「夜を使いはたして」か、ポスト・マローンの「Take What You Want」だなと思っている。
他にもその雰囲気に合う曲はたくさんあるけれど
今夜は雨が降っていた。さした傘で片手がふさがっていたから、イヤホンを着ける機会を逃してしまった。
しかし夜の10時も過ぎ、人通りも車も少なく静かだったのでイヤホンをしなくてもいいや、という気持ちになった。
雨はすぐに止んでしまったが。
なぜここに、という場所にあるセブンティーンアイスの自販機で買ったチョコレートアイスを食べながら、静かな通りを歩いた。涼しく湿った空気が心地よかった。
道沿いのアパートから大声で歌う人の声が聞こえたり、マンホールの下で湯が沸くようなシュンシュンという音が突然してビックリしたり……
意外にも、ストレスを感じることなく、楽しく歩くことができた。
今まで、「外はうるさい」と決めつけすぎていたのかもしれない。
たまにはイヤホンを外して外出するのも悪くない。