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保守主義と世代差

少し前になってしまうが高市早苗氏が自民党総裁選前に日本の革新を質問された時に「皇統」と答えていてのだが、自分は日本が世界に誇るべき点を「皇統」だと思ったことがなかったのでかなりびっくりした。

その時に思ったのは世代差によって日本をナチュラルに好きになれるのかどうか、そして、日本を好きになるために理論が必要なのかどうか、が変わってくるんだな〜と感じた。

どういうことかと言うと、高市早苗氏の世代はおそらく10-20代の時期に、日本が過去(戦間期など)に慰安婦や虐殺など、道徳的にどう考えてもまずいことをやってしまったことが証言としてバンバン出てきてしまったのを目の当たりにしているので、日本が好きということをナチュラルに言うことができず、なんとか日本が好きなことを正当化するための理由を捻り出さなくてはいけなかった、そしてそれが皇統なのではないか?ということである。

※乱暴に例えをあげるなら、自分の夫がDV夫で、彼の良いところを捻り出さないといけない時に「彼は(暴力的だけど)家系が良い」と言っているようなものだと思う。

そして、僕らの世代(20代)はもっとナチュラルに日本が好きだということができるので皇統などの理屈を必要としていないということなのではないか。理屈を前提とした主義主張(保守主義)ではなく、理屈抜きの保守だという気がする。

あくまでも仮説や感想の域を出ないのであるが、理屈抜きで日本が好きだという世代が増えれば増えるほど、日本の出自・来歴としての皇統や家系に関心もなくなっていくので男系女系天皇の議論などの潮目も一気に変わるのかもしれないとも思った。

※とはいえ、僕らの世代は実利だけで現在の制度に真贋判定を下しがちなので、天皇制・戸籍制度・日本国憲法などを通じて日本とは何か、日本人とは何かを考える超越論的な学びは必要と思う。

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