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「幼少期の虐待経験」による辛さからの開放ストーリー


今、私は45歳。
30歳のときにスーザン・フォワード氏の著書『毒になる親』に出会い、自分は毒親に育てられたことに気づきました。

「この生きづらさは、毒親の影響が大きかったのか・・・」

それはわかったものの、どうやってその生きづらさから逃れられるのかわからず、関連する本を読んだり、カウンセリングに通ったりしました。

そして、15年経った今、やっと生きづらさから開放されつつあります。

今年、三谷はるよ先生(大阪大学)の著書『ACEサバイバー ~子ども期の逆境に苦しむ人々』を読んで、幼少期の虐待、貧困等の逆境体験が人生にネガティブな影響があることを知りました。「なんとなくそうだろう」とは思っていましたが、データで見ると恐ろしいことだと実感。

ACE(エース)とは、Adeverse Childhood Experiencesの略で、日本語で「こども期の逆境体験」と訳されます。

下記の1つの項目のうち、あなたが18歳になるまでの間、いくつ経験しましたか?

私の場合は4つ当てはまります。ACEスコアは「4」ということです。
ACEスコア「4以上」の人は、「0」の人に比べて、

  • 高度のうつ・不安障害:4倍

  • 自殺念慮:4.4倍

  • 病気がち:3.3倍

  • 中卒:2.9倍

  • 世帯年収が300万円未満:1.8倍

などとなっていて、健康面・社会経済面で大きなリスクを負っていることがわかります。日本人の約4割がスコア「1」以上なのだそうです。

ちなみに私は、不安障害、複雑性PTSD(継続的な虐待等の経験で発症する精神障害)と診断され、薬を飲みつつ、PTSD専門のトラウマケアカウンセリングを受けています。

何より私が問題だと思っているのは、ACEは世代間連鎖するということ。ACEスコアが高い人は、自分の子どもに虐待してしまう傾向があります。心理的虐待に関しては、スコア「3以上」の人は「0」の人の2.5倍も・・・
私も小学生の息子がいるので、なんとしても連鎖は避けたいと思っています。たまに母に似た部分が出てきて恐怖を感じています。

ACEスコアが高い人は、自分の子どもに虐待する傾向がある

通常、虐待する親が責められますよね。
確かに虐待はやってはいけない。けど、その親も幼少期にACE経験をたくさんしてきた「ACEサバイバー」である可能性が高いのです。

「ACEサバイバー」の1人である私が、経験を書くことで、少しでも同じように苦しんでいる人の役に立てたら嬉しい。そして、ACEの世代間連鎖が1件でも少なくなったら嬉しい。その思いで、経験談を少しずつ書いていこうと思います。

幼少期~学生時代のトラウマ経験から、45歳でトラウマケアを受けてトラウマから開放されるまで。
※全部ではなく、特にきつかったこと、印象に残っていることをピックアップしています。

保育園~小学校時代

【保育園】
公務員として働いていた母。当時は育児休暇制度もなく、生後3か月から保育園に預けられました。
保育園のお泊り会の写真では、母が縫ったふりふりレースが付いたフランス人形みたいな服と帽子を身につけている。Tシャツとズボン姿のお友達の中で1人浮いている。母曰く、下着も全部手縫いだったんだとか。
これだけ聞くと、娘に愛情を注ぐ母親のように思えるが、私は母の「お人形さん」だった。

なんでも母の思い通りになるお人形

【小学校】
小1
担任の女性教員に虐められる。「先生、一人っ子ってわがままだから嫌いなの」と生徒みんなの前で言われる。同級生からも虐められるように。靴がなくなったり、体育着袋に砂が詰められていたり、高いところから落とされて怪我したりした。ランドセルには、鋭利なもので刺されたような小さな穴がたくさん付いていた。

小3
朝起きれなかったとき、母親が激怒。家の階段を降りていたら、後ろから突き落とされ骨折。病院に向かう車の中で「お母さんに押されたなんて言うんじゃないよ!」と言われて、病院では黙っていた。

小4
家族旅行。ホテルの受付で鍵を受け取るときの態度が良くなかったことに母親が激怒。ロビーでポニーテールの髪を掴んで引きずられて部屋へ。
(家でも母親が激怒すると髪を引きずられて外に出されていた。ポニーテールは母親が引きずるための綱。)

母親の上司の男性が度々家に来るようになる。男性の妻がモラハラ妻らしく、自分の家に帰れないため、夕飯・お風呂を私の家で済ませるように。父母と男性との夕飯に同席したくないため、部屋に籠もって様子を伺っていたが放置される。
その男性と母親と私でバスツアーに行くことも(父親は知っていた)。私が男性に不機嫌な態度を取ることが気に食わず、「なんであんな態度をとるの!愛想よくしなさい!」と裏で叱られるように。

従兄弟がイジメが原因で自殺。

小5
中学受験塾に通い始める。塾帰り、母親が運転する車で駅から自宅に向かっているときにお弁当について少し文句を言ったら激怒。自宅の前で私が車から降りて、車の前を通り過ぎようとしたところ、急発進して突き飛ばされる。そのまま母親が車で走り去ってしまった。22時頃、近くの山の中を探していたら、大学生カップルに見つかり、家まで車で送ってもらった。暫くして母親は帰ってきて、「崖から車ごと落ちて死のうとしたんだから!」と言った。

母親に何か言うと、母親が死んでしまう恐怖で支配される

母親が宗教にはまる。私も宗教施設に連れて行かれて、お経を唱えさせられる。家でも毎日お経を唱える。週末の塾のテストも宗教施設に行くため欠席して、別日に受けていた。小さい黒い粒を飲まされていた。今も何の粒だったのか不明。

ストレスからか、常に酸っぱい胃液が出ていて、胃液を口から捨てるための缶を持ち歩いていた。その当時は、胃液だということにも気づいていなくて、母親はもちろんそんなことは知らない。
頭の皮をはぐ癖で、頭皮もボロボロだった。

小6
中学受験。第一志望に落ちたとき、「裏切り者!勉強できるみたいなこと言ってたのに。嘘つき」と言われて呆然とする。

勉強ができないと、母親に見捨てられる不安でいっぱいになる。

中学時代からは次の記事にします。


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