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ファンタジーしか勝たん‼︎今、応援(オススメ)したいファンタジーマンガ【10選】‼︎

記憶の糸を辿ると、はじまりは『ハリーポッター』シリーズだった。

中高生の頃と記憶しているが、「夢中になる」の初体験だったと思う。幼い頃の記憶まで辿ってもあそこまで夢中になったものってなかったんじゃないかと思う。翻訳版の発売が待ちきれず『炎のゴブレット』の分厚いペーパーバックを購入して、辞書片手に読んだものだ。(結局、半分も読めずに挫折したのだが。)

ファンタジーを読むのに資格はいらない。魔法を信じる者にその力が現出するように、楽しめる心があればファンタジーを選ぶことに年齢など関係ないのだ。大人になっても箒にまたがってみたりする遊び心を忘れてはいけない

いや、断じてファンタジーは遊びなどではない

◾︎ファンタジーしか勝たん!

こんにちは。マンガ好きのためのマンガ情報サービス「アル」で存在感を消してライターをやらせてもらっているあごたふです。

普段は図書館で働いています。好きなマンガジャンルはファンタジー

とまれ最近、面白いマンガ多すぎませんか?

今回は、その中でも「ファンタジーしか勝たん!」な僕から、今オススメしたいファンタジーマンガを紹介させてください。

とある作品を除き、新作や作家さんを応援したいという気持ちも込めてまだ1〜2巻までしか発売されていないフレッシュな10作品に絞ります

「こいつ、やたらしゃべるな」という感じのボリュームですが、今後のマンガ探しの参考にしていただけたら幸いです。noteなんで、ノリと勢いだけで書きます!

※記事の性質上ネタバレを含む紹介もあります。気になる方はタイトルだけでも拾っていただけると幸いです。

◾︎図書館の大魔術師

今、僕が最も推してる作品である超弩級ビブリオファンタジーです。作者は泉光先生。

1人の少年がカフナ(この世界の図書館司書のこと)を目指す物語。男であること、貧しいこと、差別されていること。さまざまな逆境を乗り越えて努力して這い上がる主人公が好きな方にオススメです。このマンガ、画力、スケール、キャラ数、伏線などなど全てのパラメーターがぶっ飛んでます。中でも僕は司書の仕事の描写のリアルさと仕事に対する信念に惚れ込みました。現役図書館員の僕も1巻には唸らざるを得ません。

いきなり例外ですが、2021年4月現在では4巻まで。6月に新刊が発売される予定とのことで俄然この作品を推しておきます。今、ファンタジーマンガを追う人ならマストと言っても差し支えない作品です。(試しに読むなら1話のみではなく1巻丸ごと読みを推奨します。)マンガの歴史に名を残す名作になることは間違いないかと思います。

騙されたと思って買っちゃいましょう。大丈夫です、後悔はさせません。むしろ、もしもファンタジー好きでこの作品を未読の方がいるのなら羨ましすぎて嫉妬するレベル。記憶を消して読み直したいくらいの上質ファンタジーです。

実は泉光先生、現在『7thGARDEN』という作品を休載されています。

こちらもファンタジーですが、世界観は地続きのようで所々つながりを感じめちゃくちゃワクワクする作品。欲を言えばこちらの作品も完結まで見届けたい!『図書館の大魔術師』より前に連載していた作品なのですが、圧倒的画力は健在です。

アルで執筆したリアルカフナ(リアル図書館員)から見た本作の魅力を語る記事も読んでいただけたら嬉しいです。

本作をこよなく愛するアルライター陣による考察マガジンも必見です。

さて、こっから先は順不同であごたふがガチでオススメするフレッシュなファンタジーマンガをバンバン紹介していきます。

◾︎アラガネの子

あらすじは紹介記事を書かせていただいたので良かったらこちら⬇️をどうぞ。佐々木尚先生の作品です。

ドドドドドストレードな王道ファンタジー。石にされてしまった家族を救いたい主人公が師匠とともに旅に出るバトルありもらい泣きありの成長物語です。

ファンタジー要素の中でも「宝石」が好きな方は幸せになれるでしょう。(ピンポイントすぎない?)生活に石が欠かせない世界。「水はシュンガイトの原石で浄水し、電気はトルマリンから得る。」ほら?もうワクワクしてきたでしょ?

主人公がめちゃくちゃ可愛いです。男だけど可愛いです(大事なことなので)。特に、「師弟」という関係性にどうしようもなく惹かれるそこのあなた、読まなくていいんですか?

ちょっと頼りない優男が実はものすごい実力者みたいなキャラクター設定が大好物な方、思わず弟子入りしたくなることをお約束します。

◾︎世界の果てにも風は吹く

個人的に今のうちにめちゃくちゃ推しておきたいファンタジー。

ハズミツカサ先生曰く「昔話集めファンタジー」。そう、ちょっと特殊な役回りをする主人公たちの物語なんです。

彼らは伝承を求めて辺境の地を旅する聖府から派遣された人間。集めた伝承を編纂するお仕事をする主人公です。編纂する者たち!今までいなかったのではないだろうか。伝承が事件を解決する手がかりになったり、ちょっとした謎解き要素もあったり。

そして、その任務も実は真の目的のための名目に過ぎないということ。徐々に明らかになっていくであろう真の目的と今後の展開にめちゃくちゃ期待しています。伝説や伝承をベースに物語が胎動する作品が大好きな方はぜひ読んでみてください。ディテールの描き方が世界観と物語により説得力を持たせています。

また、主人公が男女のコンビなんですが凸凹っぷりが可愛らしい。腕っぷしがよく、ちょっと抜けてる真面目系お姉さんが好きな方、読もう。飄々とした青年萌えな方もぜひ。

アルで愛を込めて記事を書かせていただきましたので⬇︎そちらも良かったら参考までに。

◾︎ソフィアの円環

やはりマッグガーデンはファンタジー強しですね!やべぇっす!2巻が発売されたばかりですが、2巻で完全に心を奪われました。山田怜先生の描く群像ファンタジー

ヒロインがデカい!でも実は彼女、巨大人形なのです。旅する大道芸レーガ・サンタの一員であり巨大人形のソフィア。大道芸の仲間たちの元に少年アルスが導かれ、旅路を共にすることになります。

厄災の使徒」と呼ばれ蔑まれるアルス。ソフィアとレーガ・サンタとの出会いによって、優しさとは何かに気づき成長していく物語です。1人の人間が秘められた力を正しく使うには何が必要なのかに気づき、一歩ずつ成長していく過程に胸が熱くなります。

こちらの作品も2巻でソフィアの正体の真実が明かされたことにより物語に一層深みが増しました。物語の結末が今から楽しみで仕方ありません。あと、帯がめちゃくちゃかっこいい!!

本作とは関係ないのですが、この作品を初めて読んだとき日曜日の朝アニメ『明日のナージャ』を思い出しました。名作です。孤独な境遇という逆境は人との出会いで変革して行ける、という大事なことを教えてくれる点に共通点を見出したのかもしれません。

◾︎神龍イデア

オキテネムル』の作者、連打一人先生の大型ファンタジーです。

蝕人という化け物が人間を脅かす異世界。足が不自由な少年ログは、あるとき禁忌に触れてしまいます。それは、神として崇拝される神龍の背に乗りたいという夢を描いてしまうこと。立ちはだかる蝕人を前に閃刃の騎士レーゲンが現れます。彼の持つゾアリアという特殊な剣が物語の鍵となります。

この物語の魅力はまさに想像力を武器にする、という設定。文字通り、ゾアリアは心に描いたものが形となる特殊な剣。無限の可能性を秘めた設定と、恐怖と絶望を乗り越えるのは何物にも囚われない自由な心であるというメッセージ性。

パニック物、ホラーテイストが好きな方にもオススメです。「やばいくらい歯ごたえのあるファンタジー」を求めている方はぜひ!

◾︎綴れのレグホーン

五辻みどろ先生の描くノスタルジック・ファンタジー!ノスタルジックという言葉が本当にぴったり。どこか懐かしさのある風が吹くのを感じます。

マンガ好きの方の感想によると「ドロヘドロが好きな人は絶対ハマる!」とのこと。僕は『ドロヘドロ』未読なのでめちゃくちゃ読みたくなりました。なぜなら、『綴れのレグホーン』の世界観もまた病みつきになるからです。なら逆も然り、でしょう。

ある日、都会での生活に疲れ果てた地質学者 グィジー・グーは、無法者が集まり、火山噴の危険度MAXな最果ての街、レグホーンの求人広告を見つけ、街へと向かった。街を知るために、街のツアーガイド・コウが企画する「レグホーン一周ツアー」に参加するも、その最中にも無法者が集まるレグホーンでは凶悪な事件が勃発。これを機に、グーはレグホーンのおかしな日常に巻き込まれていく。(あらすじより)

このあらすじを読んでワクワクしたなら買いです。僕は「地質学者」という設定に惹かれて手に取りました。

しかし、魅力を言葉にするのが非常に難しい。帯の言葉を借りるなら、「あぶなくてノンキ・かわいくてイビツ!!最果てのノスタルジック・ファンタジー」(このキャッチコピー考えた人天才か?)

この作品の世界にはこの世界の価値観や常識が不思議な形で存在していて、僕ら現実世界の常識や思い込みを持ち込もうとすると門前払いを食らいます。僕らから見たら非常識で無法地帯なこの世界も、この世界の住人にとってはそれが当たり前で楽しい日常だったりするのです。一人で知らない町にも平気で出かけられるし思いっきり楽しめる方、逆にそれに憧れる方、どちらにもオススメです。

楽しむなら頭も心も丸ごと作品の世界観に身を委ね、あらゆる常識を捨てて読んでみましょう。唯一無二を感じたい方、必読です!

◾︎異剣戦記ヴェルンディオ

七尾ナナキ先生が描く拠点防衛ファンタジー

ある男のドヤ出落ちから始まるちょっぴりゆるいファンタジーなのですが、一風変わった展開を楽しみたいならコレです。

剣と魔法が出てくるど定番ですが、特徴は、酒場経営ケモ耳!強大な力を持つ異剣が飛び交う戦場を生き延びるべく酒場を経営することを決めた主人公クレオと戦場で出会った不思議なケモ耳少女コハクの物語です。

なぜ酒場経営なのか。実は、異剣とは強大な力を持っているものの誰でも扱えるものではなく、それぞれに適性者が異なるのです。戦乱を生き残るためには必要不可欠な存在。んじゃ探しに行こう、ってことではなくクレオは待ち構えることを選びます。ファンタジーの鉄板、兵士たちが集う場所であり、情報収集の主戦場とは?そう、酒場です。この発想の落とし込みが面白くて、気づいたら読んでいました。

いつの間にやらマイクラみたいなことが始まって…戦うようで戦わない。酒場を始めたと思ったら速攻異剣を持った奴らが集まってきてはピンチに陥る。酒場経営がテーマの作品らしくドンチャン騒ぎ感が非常に楽しいファンタジーです。ケモ耳萌えなら絶対読むべし

◾︎クレバテス−魔獣の王と赤子と屍の勇者−

最近流行りの縦読みマンガ、LINEコミックスで連載中。令和のハイファンタジーとでも言いましょうか。作者はあの『ディメンションW』(コミックスのタイトルロゴに特殊加工が施されており暗いところで光る仕掛けにも感動しました)を描いた岩原裕二先生です。

新作も安心安定のファンタジー作品でした。しかも、かなり上質な物語です。なんといっても導入の掴みが秀逸です。『葬送のフリーレン』が勇者たちのエピローグ後からの物語という斬新な切り口で注目を浴びましたが、その感覚に似ているかもしれません。

この作品は勇者一行がラスボスの魔獣王クレバテスに敗れ全滅するところがプロローグです。それだけじゃない。そのまま魔獣王が人の姿を借りて主人公となり、なんと勇者を屍として生き返らせて共に旅に出るのです。何から何まで怒涛での展開。

魔獣王が子育てしながらバトルも繰り広げる。もう定番の設定や展開にはちょっぴり飽きているって方、強引に物語の中に引っ張っていってくれる本作を是非とも!

◾︎最果てのソルテ

スピリットサークル』や『惑星のさみだれ』といった数々の名作を生み出してきた物語の名手水上悟志先生によるハイ・ファンタジーです。

主人公ソルテの回想が物語そのものとなっています。1巻しか発売されておらず、まだまだ謎の多い本作。孤児のソルテに、どうやらこの世界は2週目だと言う未来からやってきた(?)セレン。死にたがりのフィロと、モグラのブラック

周囲の大人に流されてばかりだった自分の人生を振り返り。自分の人生は自分で選んで生きていきたいと、幼いながらも「運命」の意味を自分で掴もうとするソルテ。その瑞々しい衝動が楽しく描かれています。

異なる目的を持つ個性豊かなキャラクターたちで構成されたパーティが、どのような旅の終わりを迎えるのかを想像しながら楽しむファンタジーです。きっと、主人公ソルテのモノローグ「いつまでも終わらなければいいのにと願った」と同じような思いを抱きながら物語の完結を見届けるだろうなと、未来の自分を想像している自分がいます。

◾︎最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える

最後にご紹介するのは所謂「なろう系」作品のコミカライズ、アンチヒーローファンタジーです。じゃき先生の同タイトルのラノベが原作でマンガをやもりちゃん先生が担当されています。画力の高さにウットリ

英雄だった亡き祖父に憧れ、最強の探索者(シーカー)を志す少年・ノエル。強力な悪魔(ビースト)の討伐を生業とする探索者(シーカー)達の中で、彼の持つ職能(ジョブ)は【話術士】――戦闘に不向きな支援職だった。(あらすじより)

「いや、バッファーってむしろ強ジョブじゃん。」なんて野暮なツッコミはよしてください。細かいことはいいんです。この作品の面白いところは最弱から最強に這い上がるための心理戦の巧みさにあります。

主人公のノエルはこの最弱ジョブという運命を受け入れ、話術で強者を束ねる司令塔としてその才能を開花させるのです。かといって鍛錬を怠らず、裏切りを働いた者には仲間であっても制裁を下す徹底した合理主義者。最強になるために手段を選ばず、最強の仲間を求め旅をする。(主人公以外が俺TUEEEEEEしまくる展開が予想されます。)

頭のキレまくる主人公が有無を言わさず周囲を取り込む爽快感に、アドレナリンがプシャーする中毒性。最弱が最強の組織を築き上げることができるのか、リーダー論的な読み方もできそうです。

<おまけ>

コミカライズ作品では『魔法使い黎明期』もオススメです。


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怒涛の10作品紹介、いかがでしたか。ファンタジー好きの方からはまだまだ物足りない!と思われてしまうかもしれませんが、もちろん、今回挙げさせていただいた作品以外にも面白いファンタジー作品はたくさんあります!その全てを読むことは難しいかもしれませんが、これからも大好きなファンタジー作品を追い続けようと思います。

あなたのオススメファンタジーはなんですか?


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