矛盾を矛盾なく使い、よりよき変化を得たいのだけれど
風俗に関する文章があるので、それらについて嫌悪感を持っていたり、苦手な方はブラウザバックをお願いします。
女性を前にすると緊張する。でも、彼女が欲しい。
なので、それを何とかしたくて風俗へ行った男です。
乱暴に短く書くと、私は若い頃、こんな感じの男でした。
● 目次
・ 本番したいと思うことをやめてみたら
・ おいしいことのはずなのに怖い
・ 公園の手こぎボートは後ろに進む
・ ルールはひとつだけなんて、誰が言った?
・ 環状線から、別の路線に乗り換えるように
文量 約5,000文字
少し長い話になります。
● 本番したいと思うことをやめてみたら
私が風俗店に通い始めたころ、正直に言って、下心でパンパンでした。
ろくに目を合わせて女のコと話しもできない。それをなんとかしたい。
そのくせ、ついでに、あわよくば…… などと、虫のいいことを思っていました。
思ってはいたのですが、まったくもって、そんなことは起きません。
余談ですが、風俗通いをする若い男って、風俗の女のコから、まずモテません。よっぽどのイケメンでない限り。
おっさんになったら、その理由は、なんとなくわかる気がします。
話を戻します。そんなキモメンを続けているうちに、風俗街での怖い話を知るようになります。
で、まあ、ちょっと恐ろしくなったんですね。簡単にいうと。
当時はわりと有名な話だったと記憶していますが、例えば、ススキノだと非常階段から飛び降りたお客さんの話とか。今もそうなのかな?
それらが本当の話なのかどうなのか、私には確かめようはなかったのですが、自分は気が小さい性格なので、「余計なことをして、人生棒に振るのは嫌だなあ」と思うようになりました。
それで、やめてしまったんですね。はっきり書くと、本番行為やら店外デートやらに誘うような考えを。
行為ではなくて、思考です。なるべく、そういう考えを持たないようにしたんです。
というか、それまでも相手を誘うような行為はできなかったのです。なので、行為に関しては、最初からしていなかったというか。
もっとも、これは私がそう思っているだけで、相手の女のコからしてみれば、まったく違う意見かもしれませんが。
そうしたら、ですね。
そうしたら、なぜか、本番行為をしてしまう流れに、あっさりとなったのです。
○ おいしいことのはずなのに怖い
こちらから頼んだわけでもないし、無理強いしたわけでもありません。ホントです。少なくとも、そんな記憶はありません。
正直いいまして、怖かったですね。とても怖かった。
変な話なのですが、そうなってしまって、嬉しいというより、混乱したというか、怖かったんですね。以前は、あれほど望んでいたことなのに。
「なんで? どうして? おかしいだろ。なぜ本番行為はしないと決めたら、そういう流れになるのだ?」と。
「っていうか、『お客さん、ちょっとお話があるのですが……』といって、店の奥から怖い人たちが俺を取り囲むのでは?」という考えが、頭の中を渦巻いていて。
実際には何事もなく終わり、女のコは笑顔で手を振り見送ってくれ、そして私はビクビクしながら店を出たのでした。
そして、こうしたことが続くようになったのです。
やがて、軽く調子に乗るようになりました、私。ええ。
「俺のモテ力が上がったからでは?」などと、痛い勘違いをしました。
していたのですが、読書や経験などで、(悲しいことに、)どうもそうではないらしいことに気がつきます。
● 公園の手こぎボートは後ろに進む
ここから先の話は、そういう考えを持っている人もいるのだなあ、程度に読んで欲しいのですが。
自分を変えよう、人間を変化させよう、などと思うのなら、逆説とか、パラドクスとか、そういうものが必要なのではないのだろうか? という仮説を考えるようになりました。
もうちょっというと、必要なときに、必要なだけ、適切な逆説やパラドクスが必要なのでは? と考えるようになりました。
例えばですよ。
風俗遊びでいえば、女のコに嫌われるお客さんとか、出禁客とか、そういう人たちの逆をすればいい、とかね。
不潔な男は嫌われる。だから清潔にする、とか。
おそらく、女のコたちは、本番や店外デートを望んでいるお客さんに、うんざりするほど会っているだろう。
だから、自分はそれをしなかった、とか。
そういったことの結果として、相手から、よく思われたのかもしない。
私は、嫌われているお客や出禁客の真逆が、良客であるとは思いません。
ですが、当時の私は、どうしていいのかわからなかったので、とりあえず、それらの男性の逆をやろうと考えたのです。
当時もネットはありましたが、今よりも、そういったことの情報は少なかった。
なので、うまくいった人の真似や、こうしたら成功するという言葉をやったのではなくて、しかたなく、うまくいかない人の逆をやったのです。
なぜかというと、私のような女性と一緒にいると緊張する男性が、女のコと楽しく遊ぶマニュアルなんてものが、見当たらなかったからです。
ナンパとか、恋愛や人間関係の本はたくさんあったのですが、その手前というか、私のような男性が、とりあえず緊張しないで、女性と楽しく話をしたり盛り上がれるような本は、当時見当たらなかったと記憶しています。
ないわけではなかったのですが、最終的に精神論とか根性論になるんですね、その手の本って。
そういった本を、いくつか読み、最初はやる気で燃えていたのですが、そのうちバカバカしくなり、うんざりして読まなくなっていきました。
もっとも、当時の私が知らなかっただけで、その手の本でも良書は、あったのかもしれません。
こんなことを書くと、嫌われたり敵をつくりそうですが、うまくいかない人の逆というのは、精神論や根性論と比べると、とても具体的なことが多いのです。
他には、相手が初対面の女のコなら、なるべく自分のことを話すようにしました。
これですね、話し方の本などには、自分の話よりも、相手の話を聞きましょう、そのために質問をしましょう的なことが、書いてあると思います。
なので、私もそうしていました。
でも、よく考えたら、風俗店で、初対面の男性が、あれこれ自分ことを質問してきたら、警戒すると思うんですよ。私が逆の立場だったら、警戒したと思います。
なので、逆に、自分のことを、話せる範囲で話しました。
そして、相手に、答えやすい質問をするようにしました。
これ、ぱっとうまい例が、いま浮かばないんですが、例えばですね。
「俺、札幌が地元じゃなくて、○○出身なんだけど、○○さんは、北海道出身?」とか。
警戒心が強いのなら、「違うよ」で会話が終わるかもしれません。
あるいは、「ううん、千葉出身」と答えるかもしれません。
その出身地は、ホントかもしれないし、ウソかもしれません。
といいますか、当時の私にとっての問題は、会話のキャッチボールが出来るか出来ないか、なので、真偽の程はどうでもいいのです。
「相手が話しやすいような話題を振る」と考えると、私にとっては、とてもハードルが高く感じたのですが、「自分の個人情報の中でも、どうでもいいようなものを言って、相手の出方をみる」と捉えたら、ちょっと楽になったのですね。
「今日は暑いね。俺暑がりでさ。おまけに汗かきで。○○さんは平気?」とか。
「俺は暑がりだ」という、本当に、心底どうでもいい私の個人情報なのだけれど、それが会話のとっかかりになるかもしれない。
まあ、正確にいうと、「相手が自分のことを話しやすいように、自分のことを話す」であって、「延々自分のことを話す」ことではないんですけれどね。だから、逆というには、ちょっと違うかもしれません。
というか、女性って、ある程度相手のことを信用すると、メチャクチャ話す方が多い気がします。
いえ、本当に。終わったあと、ひとり天井を見つめながら、ぼんやりしていたいのに、スゲえ話すなこのコ…… とか。よくありましたね。
……などと書いてきましたけれど。
どうも、単にうまくいかない人や、常識といわれていることの逆をやるとうまくいく、という単純なものでもないようなのです。
○ ルールはひとつだけなんて、誰が言った?
何回か書いていますが、昼の世界と夜の世界のルールは違うようです。
そして、夜の世界のルールって、表のルールと裏のルールというか、ルールがいくつもあるというか、そういった、この世界ではルールがひとつとは限らないのです。
まあこれは、昼の世界でも同じかもですね。
たまに、本番NGの店でそういった行為を女のコに迫って、出禁を食らって、「なんで他の客にはよくて、俺はダメなんだ」とおっしゃられている人がいるようですが、ひょっとしたらそういう人って、ルールが複数ある(のかも?)、ということに、気がついていないのかもしれません。
風俗遊びって、客側が店に金を払い、サービスを受けるわけですが、だからといって、俺は客だぞ、金払っているんだぞ、とエラそうな態度をすると、女のコから嫌われる可能性が激増するわけです。
というかそもそも、本番NGの店で、それをやっちゃあダメなんですよ。
にもかかわらず、OKになる場合がある。
「俺は客だぞ、金払っているんだぞ」というルールは、風俗店の男性スタッフには通じるルールかもしれませんが、女のコとの間には、別のルールがあると、私は考えます。ルールの中のルールというか。店側のルールと、女のコのルールというか。ややこしいですね。
うまくいっていないとき、とくに人間関係でうまくいっていないとき、自分のルールと相手のルールとが違うことに、気がついていないことが多い気がします。
あるいは、それはわかってはいるけれど、相手のルールに従いたくないとか、かもしれません。
女のコが、禁止されている本番行為をしてでもリピーターを増やしたいなどと考えているのなら、そのコのルールに従えば、そうなる可能性は高いと、私は思います。
● 環状線から、別の路線に乗り換えるように
風俗だけじゃないですが、うまくいくためには、ルールに気がつく必要がある気がします。
そのルールに気がついていないことよりも、ルールを勘違いしている方が、破壊的な結末になるような多い気がするんですけれど。
なぜかはよくわかりませんが、そのルールに気がついたり、乗り換えたりしようと思ったら、逆説や矛盾やパラドクスが、とても役に立つ気がするんですね。
などと書いてきましたが、 ……わかってもらえます? いえ、たとえ、わかってもらえなかったとしても、いいのですが。
最近読んだ本に書いてあったのですが、問題を隠すことを隠すことをしていると、心の病気になると、ありました。
例えば、私の場合だと、女性を前にすると緊張する。これが問題とします。
そして、やがて私は、女性を前にすると緊張することを隠すようになった、とします。
さらに、私は、女性を前にすると緊張することを隠すことを隠すようになった、とします。
すると、心を病む可能性が激増すると。
うん、心当たりがありすぎて、怖かったですよ。読んでいて。
いまここで、ぱっと解決法は思いつきませんけれど、相手や場所を選部必要はありますが、女性の前で、隠さないで、思いっきり緊張する方向に行くと、好ましい変化が起きそうな気がするんですが…… なぜなら、緊張する私は、緊張しないようにするというルールを持っているからです。
ひょっとしたら、モテない自分か、ダメな自分というものにはルールであって、そのルールに従っている限り、ずっとモテな買ったり、ダメだったりするのだけれど、モテるルールというか、恋人ができるルールにしたがうと、あっさりできるのかもしれないというか、モテない自分やダメな自分のルールに従わないことが大事というか…… そのためには、逆説やパラドクスが必要な気がするというか……
てなことを長々と書いてきましたが、わかってもらえたでしょうか?
恐らくは、「?」 と 思われたのではないかと。
「賛成はしないけれど、言っていることはわかるよ」てな方がいたら、嬉しいですね。
最初はそう思っていなかったのですが、ここに記事を書いているうちに、自分の性格がどんなだかを思い出し、ストレートに「こうしたほうがいい」などといっても、うまくいかないだろうなあ、との思いが強くなり、そして、そういやこんな過去があったっけ、と思いだし、思い切って書いてみましたが、 ……やっぱりこの記事は書かないほうがよかったような気が、してきました……
まだ語りたいことはありますが、5,000文字超えちゃったので、このへんで終わりたいと思います。では。