【闇のゲーム】 クソリプかるた 【深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいている】
昨日、久しぶりに会った友人達とボードゲーム『クソリプかるた』をプレイして盛り上がったので紹介したいと思います。
ゲーム概要
SNSで実際にあったクソリプ事例を
【上の句: 被害者の無難な投稿】と
【下の句: その投稿に本当にあったクソリプ(暴言、屁理屈等)】
に分割してカルタ形式のゲームにしたものです。
読み手が【無難な投稿】を読み上げ、プレイヤーは数あるクソリプの中からその投稿に対応した【クソリプ】を探します。
ゲームを通して、全50件の投稿に対するクソリプ被害の追体験ができます。
正しいかるたの札を探る推理ゲーム
実際にプレイしてみるとかるたや百人一首と違って、一見では投稿文に対応したクソリプはわかりません。たいていのクソリプは論理が破綻しています。良識は通じません。「黙れ」「知るか」などの暴言は投稿文に関係なくどこでも見かけるような気がします。
このような神経を疑うようなクソリプの中でも
『お前のうちファミマの上だろw』
に関しては、もはやどういう意図で放った言葉なのかもわかりません。
当人にしかわからない「w」の意味。
……このゲーム実はかなりのホラーゲームな気もします。
しかし、あくまでこのゲームは【かるた】
正解のクソリプを探さないといけません。
そこで
・投稿者の属性(老若男女、有名人か一般人か)
・クソリプに含まれる単語
・クソリプの悪意の矛先
これらの情報をヒントに正解を推理するゲームになりました。
参加者全員、仕事上で何かしら面倒なクレーム対応に関わった経験を持っているメンバー、それぞれ自信がありました。ところが……
闇のゲーム、スタート
(3人だったので読み手1人:プレイヤー2人でローテーションしました)
一般人(20代女性の投稿):私は会ったことない人とは付き合いませんね。
という投稿を僕が読み上げます。二人は自身の回答を選びます。
友人K:
回答:【うるせえブス】
根拠:女性の発言に上から目線と感じて暴言を吐いたのかもしれない。
友人N:
回答:【僕と付き合える可能性あるってことですよね?】
根拠:付き合えない、の単語を無視して自分語りしたのかもしれない。
とそれぞれが正解だと思うクソリプの考察を披露します。
読み手はそれぞれの回答に対して正誤判定を下していきます。
今回の場合は両者不正解でした。
なので投稿文をもう一度読み直します。
2回目でも両者正解がでなかったため、3回目に突入しました。
ここで投稿文を読む際に、【解説文】を追加で読み上げます。
解説文ではクソリプの系統について説明しています。
この系統が絞り込みのヒントになることもあれば、漠然としすぎていて助けにならないこともあります。
一般人(20代女性の投稿):私は会ったことない人とは付き合いませんね。解説:他人の主義主張が自分と異なるだけで許せない「恨み節系クソリプ」です。
しかしこの解説文も「恨み節系ってなんだよ?」「だいたい似たような暴言じゃねーか!」とあまりヒントにならなかった模様。
結局この後も何周かやった末、やっと友人Kが正解。
正解の実際にあったクソリプは
なんで?舐めてんの?
お前の価値観だけじゃねえだろ?
ねえ、舐めてるよね?
……だそうです。
「会ったことない人とは付き合えない」という個人の主張が許せなかった、ということなのか?正解が出てもなんとも言えない微妙な空気に。
その後も読み手を交代しながら、ゲームを続けました。
有名人(40代男性)の投稿:朝から料理でふふふんふーん♪
僕:料理にケチをつけた。【なにそれ鳥の餌?】
友人N:料理をアピールととらえた。【アピールかよ。気持ち悪い。】
両者不正解。
その後解説文で「単なる投稿をわざわざ『無価値』だと伝えてくる『煽り系クソリプ』です」という説明から両者絞り込んでいきます。
今回は友人Nが正解。【ふーん、だから?】
この友人の回答に対して僕が同じようなクソリプ【だからなんですか?】を選ばなかった理由を尋ねると
友人N:投稿文「ふふふんふーん♪」に対して「ふーん」が韻を踏んでいる。
という驚愕の推理を披露。
本当か!?本当にそんなのクソリプ主は考えていたのか!?
真偽はともかく、この闇のゲームは案外奥が深いのかも?と思わされました。(精神が参ってきただけかもしれません。)
ゲームを続け、正解を相手が当てるたびに、
「なんでこんな狂人の考えがわかるんだよ!?」
と、お互いへの疑念が増していきました。
このゲーム、正解するほど人間性を周囲から疑われます。
正解者は「お前本当にクソだな!」とクソリプを浴びることに。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。
総評: クソリプを笑えなかったら負け!
いくつかの事例では、投稿文の方にイラつくこともあり「なんとなくクソリプ側の気持ちもわかる」こともありました。
(実際に書き込むかどうかはともかく)
最多正答者の友人Kにいたっては僕らから
「実際にもお前がこのクソリプ書き込んでたんじゃないか?」
と容疑者にむけられるような疑惑の眼差しが(笑)
投稿文の書き方については、上から目線や説教臭さといったものが強いと嫌われやすいのでは?など考察もでき、投稿する際は自分も気をつけようという気分になったりもしました。
(気をつけたからといって一方的な悪意に効果があるかは怪しいですが。)
一方でゲームとして見た場合、類似した投稿文やクソリプが多く、プレイ中に混乱しました。クソリプの系統分けも漠然としすぎていて、差別化があまり感じられなかったり、事例のバリエーションの偏りは否めません。
ゲームの趣旨的にも、被りよりバリエーションを増やした方が良いと思われます。拡張版に期待したいです。
また論理が完全に破綻して投稿文の内容との関連がまるで見出せない事例も何件かあり、ゲームバランスの悪さを感じました。理不尽なクソリプが本当に理不尽。
その「理不尽な投稿があること」に教訓を見出すとすれば「完全にわけのわからない奴はいる!気にするだけ無駄!」ということかもしれません。
脅迫やストーキングなど絶対に放置してはいけないケースもあるでしょうが、このゲームをやり通したことで「クソリプは気にする価値もない」という考えにはなりました。いちいち自分が傷つくことはない。
日頃のSNSなどで疲れてしまった方は、仲の良い友人や家族とこのゲームを一度プレイして見てはいかがでしょうか。楽になることがあるかもしれません。
……ただしあまりにも正解しすぎたり、クソリプに共感しすぎている人がいたら、その後の生活で、却って注意が必要になるかもしれません(笑)