スターバックの本棚・「宇宙を目指して海を渡る」
『宇宙を目指して海を渡る』
小野雅裕著 東洋経済新報社
手前味噌で恐縮ですが、僕が最初に出版した本を紹介させてください。小さい頃に宇宙に憧れてから、夢を追って海を渡り、MITでの留学を経てNASAに入るまでの個人的体験談です。内容的には11月に出版される「宇宙の話をしよう」の続編に当たると言えるかもしれません。この作品は7~8年前に書きました。当時の僕は今よりも尖っていて、エネルギーに溢れており、少々青臭い点もあったかもしれません。まだミーちゃんが生まれる前で、人生の目標の100%は自分自身の夢を叶えることで占められていました。今読み返すと、37歳の僕ならこうは書かないだろうなという点や、こうは書けないだろうという点もちらほらとあります。でも、もし今後幸運に版を重ねることがあっても、追記はすれども改訂は決してしないと心に決めています。止まらず流れていく時間そのものと同じで、30歳の文章は30歳の時にしか書くことができないからです。
小野雅裕
技術者・作家。NASAジェット推進研究所で火星ローバーの自律化などの研究開発を行う。作家としても活動。宇宙探査の過去・現在・未来を壮大なスケールで描いた『宇宙に命はあるのか』は5万部のベストセラーに。2014年には自身の留学体験を綴った『宇宙を目指して海を渡る』を出版。
ロサンゼルス在住。阪神ファン。ミーちゃんのパパ。好物はたくあんだったが、塩分を控えるために現在節制中。
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