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【ドイツバレエ留学】落選だけど掴んだもの

「残念ながら選考の結果、落選となりました。」

親としては、もう挑戦しただけで十分だ、頑張ったねとしか。
夏休み前に打診されて、その場で決めて、夏休み明けには怒涛のスケジュールの中でなんとか挑戦しきった。
来年も挑戦するなら、親が準備しなきゃいけない書類はもっとスムーズにできるぜ!っていう心意気だけは得られたな。

娘は悔しかったかもしれないが、親の前では凹んだ様子は見せなかった。
もう次のYGPに向けて動いていたからだ。
落ち込んでる暇もなく、空いた時間を見つけては個人レッスンに費やしていた。

YGPは日程の都合でドイツ以外で出場することにした。
当時の娘は16歳で未成年だったので、同じEU内でもドイツ国外に移動するには「保護者渡航同意書」が必要だった。
またか…と、日本の私が準備する書類にちょっと嫌気がさしたが、未成年を海外に送り出したのは親なんだから仕方ない。大使館に問い合わせて両親で出向いて同意書を用意し、PDFで娘に送信。少し慣れてきたかも。

YGPを前に、学校の校長からメールが届いた。
内容は、娘が頑張っていること、そして将来性を評価して、コンクール費用の一部を学校が負担してくれるというものだった。

驚いた。
びっくりだ。入学後にこんな評価を受けて支援をいただけるなんて。
日本で通っていた教室では、コンクールに挑戦したいと言ってもなかなか認めてもらえなかったり、勝手にキャンセルされたりしていたので、学校にこんなに応援してもらえるなんて夢みたいと娘は感激していた。そして、絶対に爪痕残す!!と改めて意気込んでいた。

親も同じ気持ちだった。
コンクールには落選した。結果だけ見れば「残念だったね」って感じかもしれない。
でも、今回一番感じたのは、周りの人たちが娘をどれだけ応援してくれていたかってことだった。
校長からの直々のメールや、支援をいただけるっていうのは、日本にいる時には考えられなかったことだ。
だから、結果は落選でも、娘が周りの人たちの気持ちを動かすほどがんばったことがわかって何よりも嬉しかった。
これはもう、確実に一歩前に進んだ証だと思う。


そしていよいよYGPなのだが、これがまたトラブル続きの珍道中だった。



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