バレエ教室に移ってから知った隠れた出費と時間 1
クラスでは一番下の年齢だったけど、1歳年上の子たちと仲良くなった。
みんなに追いつくために、その日のレッスンを家でもおさらい、そして次のレッスン前にもう1回おさらいしてからレッスンへ向かう娘。
上にお兄ちゃんもいるので、やはり「下の子あるある」で要領もよく、保育園でもしっかりした子の類に見られていた。
さらに意識高くレッスンを受けるために、発表会やレベル分けではひとつ上のクラスの子たちと一緒のグループにしてもらえるようになった。
小さい子にとっての1歳差は大きい。
仲良くしてくれるお姉さんに ついていくのは必死だけど、同じレベルに扱ってもらえるのは、そりゃぁ娘にとってはうれしいだろう。
自信にもなるでしょう。
そして、その時はきた。
スポーツクラブやカルチャーセンターのスタジオレッスンとして教えていた先生が、隣の駅に自分の教室を開いたのだ。
年齢が上の子たちから教室への勧誘が始まる。
そして、娘の仲良しのお姉さんたちが小2になる頃、一緒にスポーツクラブをやめて教室へ移籍することにした。
教室となると、今までとは違い月謝だけがかかるわけではない。
発表会というものがある。
これが怖い。もちろん、メリットも多いけど出費も多い。
スポーツクラブでも発表会はあったのだが、バレエやチアリーディング、ダンスなど、各クラスの持ち時間30分で、費用も主宰であるスポーツクラブ持ち。発表会のために追加の出費はなかった。
ただ、バレエの発表会としては物足りない内容。
教室での発表会は、先生が自ら会場を押さえる。
そして先生の作品となり、教室の宣伝になるわけだから、先生の意気込みが大きく違う。
それ故に通常のレッスン時間を大きく延長し、夜遅くまで指導する。
そういったレッスンの超過見込み分や会場費、外注スタッフ費なども含んだ料金となり、発表会に参加するだけで参加費が10万円。
これはちびっこクラスでも一律だった。
さらに衣装代というのがある。
発表会の衣装はレンタルなのだが、1着につき、安くて1万円はみておいた方がいい。
小学校前の小さいうちは、出番は1回くらいしかないので、衣装代も1万円くらいで済む。
小学校の3〜4年生くらいになると、出番が多くなって2〜3回衣装を着替えたりするようになる。必然的に衣装代が2〜3万円かかる。
さらに高学年になってくると1人で踊るバリエーションというものが入ってくる。そうなるとその特別レッスン代が余分にかかってきたり、男性と踊ったりするとその男性へのギャラも支払ったりと、プラス10万、20万とかかっていた。
私がこの教室で見たのは、主役をやった子のお母様が、娘の相手役の男性ゲストに舞台後にブランドの紙袋をお礼として渡していたので、あれだけ払って、さらになにを贈ったのだろうかと、恐ろしくなった。
こんな発表会が年に1回のところもあれば、2年に1回のところも。
そしてお金以外にも、発表会の数ヶ月前から親の手伝いが求められる。
衣装の管理や会場スタッフへの食事提供の手配など、当日のための準備を保護者総出で手伝わなければいけない。時間の負担も責任も大きい。
そして母親が集まるのでやはり人間関係のトラブルなどもあちこちで発生。
10万円以上も払った上に、さらに労力も気苦労も、もれなくついてくるのだ。
なんの修行だ。
娘が夢中じゃなければがんばれない笑
当日は一日中手伝って、前日もリハーサルで半日は時間を取られる。
なのに自分の子の出番を観られないこともある。
あぁ、なんて恐ろしい世界。
娘がハマらなかったら知ることのなかった世界。
今考えると、ここが分岐点だったのかもしれない。
でもこれはまだ序の口。
だって発表会だけの話だもの。
夢中になると、もっと上手くなりたいと思うのは自然なこと。
発表会参加費 10万円(年に1回か、2年に1回)
衣装代 1万円〜/1着(レンタル代、数年続けると2−3着必要だったりする)
親のお手伝い費 ボランティア(当日、前日その他事前準備のために数日捧げる)