親に知ってほしい金融知識『アメリカへの輸出品。受取るお金は円?ドル?』
日本で作って、日本で売れれば、当然受取るお金は「円」です。
では、日本で作って、アメリカへ輸出をしている商売。
受け取るお金は、「円」でしょうか?それとも「ドル」でしょうか?
これは、何となく想像しやすいと思いますが、「ドル」が多いです。
ドルで受け取るのが、約85%。
円で受け取るのが、約15%。
それでは逆に、アメリカで作ったものを、日本へ輸入している商売。
日本側が支払うお金は、「円」でしょうか?それとも「ドル」でしょうか?
実は、これもほとんどが「ドル」で支払っています。
ドルで支払っているのが、約77%。
円で支払っているのが、約22%。
ユーロなど、その他の通貨で支払っているのものも、約1%あります。
このように、貿易などの国際的な取引きで使われる通貨のことを、
「決済通貨」と呼びます。
この決済通貨、それでは別々の国同士の取引きにおいて、どのように決まるのでしょうか。
一言で言えば、その国の通貨の信用力です。
たとえば開発途上国との取引き。
相手国の通貨を決済通貨とすることは、まずありません。
開発途上ですから、まだまだ信用力が無いからです。
為替相場が暴落することもありますし、最悪の場合には紙くずになってしまう恐れがあります。
金融の世界での「信用」と言うと、なにか難しく聞こえてしまいますが、そんなことはありません。
身近にありそうな話しでたとえてみると、
おそらく多くの人は、Aさんに1万円を貸すのではないでしょうか。
金融の世界の信用も、基本は同じです。
決済通貨は、その通貨の信用力で決まるのです。
世界約200カ国の金融機関1万1000社余りからの、越境決済を扱う国際銀行間通信協会(SWIFT)によると、2022年1月時点の通貨別の決済通貨のシェアは、
米ドル(39.9%)
ユーロ(36.6%)
ポンド(6.3%)
人民元(3.2%)
円(2.8%)
です。
やはり、米ドルの信用力はとても大きいことがわかります。
最近の円安傾向は、皆さんご存知のことと思います。
そしてその影響もあり、多くの物の値段が上がっていることも、現実です。
もちろん「米ドル」や「ユーロ」を持っていても、日本国内で買い物をすることはできません。
けれど、すぐに使うお金でなければ、果たして「円」で持っておく必要があるのかどうか🤔
むしろ「円」以外の通貨を持つことによって、円安になった時のリスクを回避する手段になりえると思います。
米ドルという、とても強い通貨を持つこと
前回もお伝えした、資産分散、地域分散でとても有効な資産運用手段の一つです。
保険の世界では悪く言われることの多い外貨建て保険ですが、通貨を分散して持つという意味においては、地味に有効な手段の一つでもあります。
外貨預金を持つのも一つ、外貨建て保険を持つのも一つ。
米ドルを持っておけば、大丈夫・・・とはもちろん言えませんが、逆に日本円さえ持っておけば絶対大丈夫、では無いことも、知識として知っておいてください。
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