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『斗起夫』ワークインプログレス座談会⑦
「今作『斗起夫』について〜情報過多な今を表したい〜」
みやざわ:少し話が変わっちゃうかもしれませんが、動作とかで思っていること。
例えばNのセリフで「司会者が手をたたいた」というセリフがあるのですが、そういうのはいちいち言わなくてもいいじゃないですか。パンパンと手を実際にたたけばいい。
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でも、それがいちいち言葉で発語されて説明されるって、なんかすごく、アイロニーかもしれませんが、今っぽくないですか。見ればわかることも、いちいち説明しないといけない。
例えばコンビニのお菓子で、マシュマロってわざわざ大きく書いてあったりとか、そういうのあるよなって思いながらつくっていました。
みつはし:そうですね。CMの右下とか、動画とか、今は全部テキスト(字幕)がないと読めなくなってきている。
「今作『斗起夫』について〜言われなくてもわかるよ!とツッコミを入れたい〜」
じんぼ:そこはすごいヒントだなと思っていて。叙事的な物しか書けないから、そうなっているというわけではなくて、叙事的なモードにしようとしていて、しかもそれが過剰なんだけど、過剰さが過剰すぎていないというのが、もったいない気がしています。
さっきのパフェの話ではないですけど、全振りするなら過剰な叙事性でもおもしろいのかなと。
なかじま:言われなくてもわかるよという経験。もしかしたら「いや、わかるわかる」と、こちらが突っ込みながら見るとおもしろいのかも。でも、そこで拾い切れてなかったところの描写が出てきたときに「おぉ!」ってなるとか。
たしかに「もう説明しなくても、わかるわかる!」という体験を過剰にやるっているのは想像しました。
みやざわ:めっちゃ…腑に落ちました。(笑)
みつはし:重要なシーンにも見えるし、俯瞰的に入れ子になってスローリーにもなるだろうから、そこが境になってスピードがあがると気持ちいいだろうな。
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さとう:すみません、そろそろお時間なので。ちょうど盛り上がってきたところなのですが…。
またこういうお話しできる機会をつくっていきたいと思います。本日はありがとうございました。
一同:ありがとうございました(拍手)
今作『斗起夫』の創作過程について、これからも発信を続けていきます。たくさんの目で、ぺぺぺの会の『斗起夫』を見てもらい、より良い作品にしていこうと思います。
最後の最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。
2022年12月 ぶいの「ぺ」公演
『斗起夫 ―2031年、東京、都市についての物語―』
世界を、広く、大きなものにしていく——
世界を主体的に生き抜くために、行動を起こし続けることを選択した斗起夫は、父が死んだ日に「運命の人」とめぐり逢う。ぎこちない不自然なコミュニケーションが、人間同士の溝を深め、やがて過去のトラウマを喚び起こす。そして、彼はあることを決意するだろう……。オリジナル小説から産み落とされた精確な筆致、言葉の数々。ぺぺぺの会、渾身の傑作長編。
【作・演出】宮澤大和
【公演日時】
12/28(水) 12:00 / 18:00
12/29(木) 12:00 / 18:00
12/30(金) 12:00 ★
★:年越しイベントを開催いたします。
上演時間は3時間を予定しております。(途中休憩込み)
【場所】北千住BUoY
【チケット】
http://pepepe-tokio.peatix.com/
【詳細】
https://pepepepepe.amebaownd.com/posts/36870481