『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の話
※若干のネタバレを含みます
今日も起きれました。
昨日帰りがめちゃくちゃ遅くなって、起きれるか心配でしたが意外と人間起きれるもんらしいです。
さて、昨日はテアトル新宿に『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』という映画を観に行きました。昨年からずっときになっていたのですが、まさか東京でも3箇所しかやってないとは。一番近いテアトル新宿に決めたはいいものの、まさかの1日一回の上映とは。
今回はそういうつもりじゃなかったんですが、初日舞台挨拶の回を取りました。ほんとにそういうつもりじゃなかったんです。取ってから気づきました。ただ初日に行って特典が欲しかっただけで……。なんかチケットページ見た時に3席しかなくて何も考えずに焦って取っただけで……。病み上がりで体調もいいわけじゃなかったんで、途中で帰ろうかと考えたんですが、人生で初めての舞台挨拶だし『せっかくだから行きなよ!』と皆が背中を押してくださったので最後まで参加することにしました。
まぁさすがに初回上映なので、背筋さんの書いた書き下ろし小説は無事ゲットできました。開演までの間にざっくり読んだのですが、正直これが結構個人的には良かったです。読んどいて良かった。
『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』のあらすじとしては、主人公の兒玉敬太の元に母親から一本のビデオテープが届きます。それが昔行方不明になった弟の日向が失踪する瞬間が映ったもので……というものです。
ここから若干ネタバレが入ります。
全体的な感想として、『……よくわかんないな……』というのが私の正直な感想です。『最近の映画はわかりやすく書かないとわかってくれない!』とはよく聞くし、そういうのはよくないなと思うんですが、正直何か気持ち悪い感覚だけ残りながらも、それが結局なんだったのかはよくわかりません。良い意味で言えば『考察のしがいがある』、悪く言えば『あまりにも投げっぱなしじゃない?』という感じでしょうか。
ただ、本当に何かを得たいのしれない気持ち悪いものがついて回っているような感覚があり、すごく気持ち悪い映画でした。これは褒めています。音の表現とか、ビデオテープ画質の悪さとか、暗い森の中とか、とにかく気持ちが悪いんです。
とはいえ何もわからないので、『複数回観る前提なのかなぁ……』とは思いました。『え、なにこれ』と思ったものを繰り返し見て『こういうことだったのかなあ』と考えるような。とはいえもうちょっと何かあってもいいんじゃないとは思うんですが。
正直単調だな、とは思ったんですが、民宿の息子さん(吉田山羊さん)が怪談を語るシーン。あれは本当に引き込まれました。スラスラと話しているわけではないんですけど、そのスラスラではない、何か嫌なことを思い出しながら何とか言葉を紡いでいるような、演技。あれには思わず聞き惚れてしまいました。映画の空気感ともマッチして、本当に怪談を語っているだけなのに、そこが本当に『面白い!』と思ったシーンでした。
先程『特典を読んでて良かった』という話をしたのですが、実は特典がなんとなく『あ、これってそういうこと?』という本質的な部分を書いていてくれて、「なんにもわからないかも……」を若干『あ、そういうことなのかな』と深堀りするヒントになってくれました。パンフレットも買ったんですが、こちらにも書き下ろし小説や解説が載っていて、より映画の内容を深めるヒントになってくれました。もし観に行く予定のある方は早いうちに特典やパンフレットを手に入れたほうがいいです。考察好きな方もそうじゃない方も、作品への理解を深めるいい参考資料だと思います。
私は2回目以降行くかは正直わからない(なんせ劇場が少ないし、昨日行ったのも『その日しかない!』となったから行ったので……)のですが、一度劇場のサラウンドでこの映画を観れて本当に良かったです。音へのこだわりは近藤監督が話されていた『今なったらやだな〜って音を考えていれた』ように、ほんとにリアルに怖かったからです。
舞台挨拶は『今映画でひどい目に遭った人がニコニコしてる……』とめちゃくちゃ不思議な気持ちになりましたが、裏話や撮影秘話が聞けたのはやはり貴重でしたね。藤井隆さんが始終楽しそうで良かったです()怖いものを観たあとだから余計安心しました。
帰る時は全然怖くなかったのですが、夜ふと目が覚めてしまった時に、少し開いたクローゼットやカーテンの隙間からの影なんかが本当に怖く感じました。そんな気持ちになる、そういったものが怖く感じる映画でした。
良いホラー映画体験だったと思います。
映画館に行くのが大変、という方はAmazonプライムビデオにて、元となった短編作品が見れますので、是非そちらをご覧ください。
今年はホラー映画豊作の年なので、いっぱい観たいです!!!
そんな感じです
それではおやすみなさい