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恋はチーズ・イン・ザ・トラップ~人は螺旋状に成長する

Rakuten Vikiで「恋はチーズ・イン・ザ・トラップ」を視聴。原題は치즈인더트랩

とても好きなドラマでした。

ドラマの説明サイトによると
치즈인더트랩 - 나무위키 (namu.wiki)

ジャンルは、로맨스, 캠퍼스(ロマンス、キャンパス)。

え? そうかな。確かに大学を舞台にしたカップル(先輩と後輩)が出てきますが、これは「ドラマ」もしくは「心理劇」です。

主人公の優等生、ソルちゃんが、ひじょうに聡明、敏感、繊細、そして観察眼が鋭く、だけど優しい人。

人の思惑や本性がわかっていても、ノーと言えない性格なので、いろいろな人にいいように使われる。

家では、両親とも弟にあらゆるリソースを投下していて、ソルちゃんは、バイトをし、奨学金取得に励んで、学費を自分で工面しなければならない。

苦学生なのよね。ずっと自分のことは自分1人で解決してきた人。

そんなソルちゃんは、やはり聡明でハンサムで、表面的には穏やかでやさしいけど、実は冷酷な面があるユ・ジョン先輩と付き合うことになります。

ユ・ジョン先輩は財閥の御曹司らしいですが、経営の手腕はあっても、子供の育て方を知らない父親のせいで、かなりこじれた人間になってしまっていました。

でも、こじれた人間は、この先輩だけでなく、ソルちゃんの所属する経営学部で、「わりと普通だな」「この人なら友人になってもいいかな」と思ったのは、ソルちゃんの親友のボラとその彼氏になるウンテクくんだけ。

あとは、揃いも揃って、変わっているというか、たとえ人生経験が浅い大学生だったとしても。「どうしてそんなことする?」「いったい、何が不満なんだ?」「それ、犯罪だよ?」と思うような人たちばかり。

そういう人たちが、ソルちゃんに迷惑をかけて、ソルちゃんを大好きな先輩が冷酷に仕返しをし、それにソルちゃんがとまどい、でも、ソルちゃんには、先輩のいい面や動機もよく見えるので、大好き⇒疑惑・不信感⇒また大好き⇒また疑惑・不信感というサイクルが螺旋状に描かれ、どんどん愛が深まっていきます。

でも、終盤、ソルちゃんはもっとも狂ってしまった人に、最大級の迷惑を受け、先輩が大反省して、「いったん別れよう」とカップルリングをはずして海外へ行ってしまう。

3年後の最後のシーンは、いわゆる「開かれた結末」で、その後どうなったかは、見る人にゆだねられる終わり方です。

私はハッピーエンドだと受け取りました。少なくともサッドエンドではない。

たぶん、3年の間に、先輩は海外で1人で暮らしながら、いろいろ反省し、考え、行動し、成長したと思います。

ソルちゃん抜きで成長するのが、ドラマとして許せないと言う人もいるかもしれませんが、先輩にとってソルちゃんは、初恋、しかもそれはそれは強烈な初恋なため、彼女との思い出だけで、3年でも5年でも、1人でがんばれるはず。

韓国のドラマでは、初恋がとても重要視されていますから。

そもそも、彼の性格をここまでこじらせたのはお父さんの影響です。お父さんから離れた場所で、生活することが重要なのだと思います。

別れる前に、「ソラをちゃんを愛せる人間になったらまた会いたい」と先輩は言っていたので、そうなったと思ったから先輩は韓国に帰ってきました(最後に2人は交差点ですれ違います)。

その間、ソルちゃんのメールを全然開封してなかったようですが、よくがまんできたな、と思います。先輩もソルちゃんも我慢強いので、再会すれば前よりもっとラブラブになるでしょう。

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