ぺんどらごん

脳神経外科医です。潰瘍性大腸炎を抱えながら、医師として奮闘する様子をお伝えします。

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脳神経外科医です。潰瘍性大腸炎を抱えながら、医師として奮闘する様子をお伝えします。

最近の記事

サポートベクターマシンを使って転院搬送の可能性を予測する

回復期リハビリテーション病院では病院の機能として行える医療行為が限られます。 入院中であっても患者さんの状態悪化が生じることがあり、その際に急性期病院へ搬送すべきか、自院で治療してゆくかを判断する必要性がしばしば生じます。 医療連携室のスタッフに頼んで昨年1年間で転院搬送になりそうという連絡を受け、実際に転院になった患者さんと転院にならなかった患者さんのリストを作ってもらいました。 それらの患者さんについて意識レベルやバイタルサイン等で関連性が高そうな因子を考え、それらの項目

    • 機械学習による身体抑制解除判定

      入院患者さんが安全に医療が受けられるために、病棟では看護師や言語聴覚士と一緒にカンファレンスを行って、患者さんの身体抑制の解除が可能かどうかを検討しています。 昨年、言語聴覚士が学会で当院で取り組みを発表しました。 僕はデータ処理をお手伝いし、ロジスティック回帰分析による抑制解除確率計算式を作り、有意差のある項目を入力すると抑制解除確率が算出されるエクセルファイルを作成しました。 1年経って、症例数が増えるとともに予測式とのズレが出てきているので再度係数の修正を行いました。

      • ダイエット

        昨年の今頃、職場で健康診断がありました。 その結果に驚愕。HbA1cが非常に高値! これまで毎年受けてきてもこんなことはなかったのにどうして?と思い、近所の病院で再検査。 結果は、更に高い値。 持病の潰瘍性大腸炎の治療も影響しているのか?なども考えましたが、最近不摂生だったことも事実。 このままではまずい!と危機感をつのらせて、糖尿病専門医を受診。 まずは内服なしで食事・運動療法を行いましょうということになり、担当医が摂取カロリーを計算。1日に1700Kcalにしてくださいと

        • リハビリの到達点を推定する

          最近知ったのですが、運動などの練習量と上達度の関係は線形関係ではなく、べき乗則に従うそうです。 ADLの評価にFIMという指標があります。このFIMが何点増えたかがリハビリの上達度であり、FIM利得と言います。 このFIM利得がべき乗則に従うのかどうかを調べてみました。 色々改善点はありますが、対象の条件設定を工夫すれば、べき乗則からFIM利得の予測ができそうな気がしました。 リハビリの分野ではゴール設定が重要になります。最終的な到達点がわかれば、ゴールに到達するまでの

        サポートベクターマシンを使って転院搬送の可能性を予測する

          桜満開!

          僕の地元には桜の里親というイベントがあります。 桜の里になると川沿いの土手に桜を植樹できてコメントと名前付きのプレートを掛けることができます。 ちなみに、1口1万円です。 2004年に植樹した桜が20年経って立派に育ちました。

          自主学習 円周率の音

          4年生のときに音楽担当の先生が厳しくて、息子は音楽が嫌いになっていました。 新年度になりその先生が移動したため音楽嫌いが改善したようです。 先日、「Walk Band」というアプリを入れてほしいと言ってきました。 このアプリは色々な楽器の音を使って曲を作ることができます。 どんな曲を作るのか楽しみにしていました。 できた曲がこれです。 この曲は、円周率3.14159265359・・・を数字を割り当てたピアノ音に変換して作ったそうです。 音としては特に特徴はないのですが、制作

          自主学習 円周率の音

          科学実験

          息子が春休みに春期講習を頑張っていました。 とても辛かったのか、途中でキレやすくなっていて手を焼きました。どうやら他の子も同様に負荷が強かったらしく、泣き出す子や奇声を発する子などもいたようです。 春期講習の途中で気分転換のために息子をミネラルマルシェに連れてゆきました。 僕は以前から原石が大好きで、収集をしているのですが、息子もその影響で石が大好き。いつも学校の校庭できれいな石を見つけては家に持ち帰り僕に見せてくれていました。 この日は科学実験のショーも行われました。参加者

          聴診音の可視化②

          前回は聴診器を工作してマイクを接続し、録音しました。 今回はアプローチを少し変えて、ピエゾピックアップを使ってみようと思いました。 ピエゾピックアップはギターなどで使う道具で、振動を電気信号に変換します。その信号をオーディオ・インターフェースを経由してそれをスマホに伝え、録音します。 咳払いは録音できますが、小さな音は拾えていませんでした。 もう少し工夫が必要みたいです。 その後調べてみると、プリアンプが必要のようです。 楽器は全くできないので基礎もわかりませんでした。

          聴診音の可視化②

          移動する図形

          子供が算数で苦手にしているのが図形が移動する問題。 円や三角形が扇形や四角形の周りを回転しながら移動して、その移動で通った部分の面積を求めたりする問題です。 一緒に解いたけれど、確かに難しい。イメージし難い感じ。 良い教材はないかと探したけれどなかなか見つからない。 それならば自分で作ろう! お菓子の入っていた箱を円や三角形、四角形に切り、通った軌跡が描けるように中心や橋に鉛筆を入れる穴を開けて作ってみました。 手作り感がいっぱいだけれど、図形の移動ができてイメージもバッ

          2023年11月30日(木)

          診療後に渋谷さんから「少しお時間良いですか?」と聞かれた。話の内容は先日の常勤の話だった。理事長をされている先生にも事情を話したとのことだった。改めて「先生を支えますので院長になってください。法人も先生にあげます。お子さんに引き継いではいかがでしょうか?」とお誘いがあった。法人自体、渋谷さんが立ち上げたもので、理事長は名ばかりなので、法人をあげますというのも渋谷さんの性格を考えると本気なのだろうと思う。 僕としては高く評価していただいてありがたいことだが、今の勤務に満足してい

          2023年11月30日(木)

          2023年11月2日(木)

          渋谷さんから訪問診療クリニックの勤務を開始してから半年過ぎたので一度食事に行きませんかと先月から誘われていたので、診療後に2人で駅近くのお店に行った。 食事をしながら、渋谷さんがこれまで10年間どのように訪問診療クリニックを運営してきたかを話してくれた。そして、今後は介護施設を作り、そこの訪問診療・訪問看護も行ってゆく計画があることも説明してくれた。 話していくうちに、渋谷さんが僕に伝えたかったことは僕に院長として常勤で勤務してほしいということがわかった。僕としても新たなチャ

          2023年11月2日(木)

          2023年4月6日(木)

          訪問診療クリニックの非常勤医としての勤務初日。事務長兼看護師の渋谷さんが同行してくれた。慣れない診療で戸惑う場面もあったが、渋谷さんがサポートしてくれて無事に終了した。 施設がメインだったが、居宅の患者も今後予定に入ってくるとのこと。 夕方に、そのクリニックが今後始める予定のホスピスを見せてもらった。終末期の患者が医療を受けながら最後を過ごせる場所として平屋戸建ての建物が数件あり、同じ敷地内の別棟に訪問看護ステーションがある。家族も一緒に住める居住スペースに点滴がかけられる設

          2023年4月6日(木)

          2023年3月23日(木)

          メンタルクリニックの最終診察日だった。思い返せば、以前継承予定で勤務したクリニックにいた頃から不調は感じていた。その後も漠然とした不安感があったが、潰瘍性大腸炎の悪化と前後して症状が強まっていた。今はどちらも治療の効果があって体調は落ち着いている。 4月からの訪問診療も行える気がしている。

          2023年3月23日(木)

          食品のコサイン類似度

          回復期リハビリテーションを担当していると嚥下機能とともに栄養管理の重要性を感じます。そのため栄養学の本も読むようにしています。 文部科学省が日本食品標準成分表2020年版(八訂)のデータを公開しています。沢山の食品について含まれている様々な栄養素の一覧表になっています。栄養士さんたちはこういったデータを参考にカロリーや栄養バランスを計算するのかな?と思いながら眺めています。 何か別な視点でデータを見れないかと考えました。 最近流行りのAIについて勉強してみると、一言でAIとい

          食品のコサイン類似度

          2023年2月

          一昨年の秋に潰瘍性大腸炎が再発し、その頃にメンタルも不調になったため週1回の研究日は通院と自宅療養を行っている。 体調は落ち着いてきているのでメンタルクリニックの薬は終了し、経過を見ている。来月くらいには診察も終了となりそう。 子供の教育費が今後は色々とかかるので、春からは研究日に非常勤での勤務も再開しようと思っている。以前、非常勤の勤務先を紹介してくれた紹介会社の方を通じて探し始めた。そのことを同僚の佐藤先生に相談したら、佐藤先生が非常勤で勤務している訪問診療のクリニックを

          2023年1月

          2023年1月、子供が3年後に中学受験をすることになり、受験対策のできる塾を検討。近隣には良い塾がないので少し離れた大きい街まで対象範囲を広げた。 この街は数年前まで勤務していた病院があり、7年間住んでいた地域のため周囲の状況も良くわかっている。 塾の候補を2ヶ所に絞り、入塾説明を聞きに行った。 1つ目の塾は結構有名な大手だが、塾の責任者にやる気が感じられなかった。 2つ目の塾も同様に大手だが、こちらの責任者の方は非常に熱心で、説明もわかり易く、この人に息子を任せたいと思った