私は空の青さを知らない
おはようございます。
目が覚めて朝を観ると、今日も自分がいかに浅いかを知ります。空の深さを知らず、目の前の鳶にばかり目がいって餌をあげてしまいます。
夜になると深さに憧れ嫉妬しています。朝目覚めたら違う誰かになっていたらと願いながら眠りにつきます。
また朝が来て、またこの心と身体を憎み、愛し、生きていきます。夜の深さになれたら、こんなことも無くなる気がしています。私が嫉妬してしまう夜の深さは、私が最も嫌うものなはずなのに、どうしてもそれを手に入れたくなってしまうのです。夜の深さになれたなら、空の深さも自分のものにできてしまうのではないかと。
しかし私は今日も、鳶に餌をあげています。その鳶がいなくなっても、次の鳶が餌目当てに私を求めるのがわかっているのです。私はいつから、浅い空の中でも生きていけることを知ってしまったのでしょう。知らずに空に焦がれていれば、空の深さを知ることができたかもしれないのに。
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