佐倉奏の読書ことはじめ その2
(その1はこちら)
前回のあらすじ
小3の佐倉奏は「ズッコケ三人組」にハマり、読書の世界へ導かれていった。
あらすじおわり。
「ズッコケ三人組」シリーズ、本当に何度も読みました。
それまで、絵の多い本やマンガしか読んでなかった自分にとって、
文字だけで目の前にいつもと違う世界へ連れていってくれる小説との出会いは新鮮でした。
今思えば、好きなドラマの原作版ということで、
ハチベエやモーちゃん、ハカセたち登場人物の口ぶりや彼らが過ごす世界などを
すでにドラマでイメージできていたのも大きいと思います。
文字だけでも、頭の中で勝手にハチベエたちが動いて喋ってくれました。
ズッコケシリーズが佐倉の読書体験の転換期第一弾でした。
さて、時は過ぎ、佐倉は小5に。
ある日、当時受講していた「チャレンジ5年生」の付録で、読書カタログのような冊子が届きました。
パラパラとめくっていて、私の興味を一際ひいたのが、「パスワードシリーズ」
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(画像はAmazon商品紹介ページより)
当時は今ほどパソコンが身近でなく、たまーに学校の授業で触れるような存在でした。
だからこそ、パソコンという存在に、とても興味をもっていました。
そんなパソコンが出てくる小説、
「面白くないわけがないじゃないか!」
そう思う反面、佐倉は石橋を叩いて叩き割る性格しています。
「貴重なお小遣いをこの小説に費やしていいのだろうか……」
小学生にとっては、小説一冊というのは、多大な出費でした。
当時の青い鳥文庫は、確か600円から700円が主流だったと思います。
今となってはたかが600円、しかし、佐倉少年にとってはされど600円。
熟考に熟考を重ねた結果、地元の本屋でこの本となけなしのお金をレジに出しました。
結果。
見事にクリティカルヒットでした。
パソコンを使ったお話、マコトやみずきなど同年代が活躍するお話、作中にちょくちょく出てくる謎解き、そして、物語全体を締めくくる最大の謎。
こんなの、面白くないわけじゃないですか!
一気にパスワードシリーズの虜となり、毎月のように書店へ通い、コツコツと既刊を買い集めました。
ズッコケシリーズが、自分の読書の扉を開いたとすれば、
パスワードシリーズは、「シリーズものを順に読み進める楽しさを教えてくれた」シリーズだと思ってます。
シリーズを追うごとに、キャラたちの関係性や成長が見られたのも、読書へ引きずりこまれた要因でしたね。
ということで、パスワードシリーズが佐倉の読書体験転換期の第二弾でした。
さて、またしても長くなりましたが。
佐倉の読書ことはじめ、もうしばしお付き合いください。
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