夢の話
2013年5月9日
夢の中で私は在来の私鉄電車から新幹線に乗るところであった。そこで新幹線ホームに移ろうとしたのだが、階段を使わずにホームを飛び越えて新幹線のホームに飛び移った。夢の中では私は自由にジャンプができる。これも以前見た夢と同じだ。
切符はもちろん持ってはいない。空中浮遊のようにジャンプして新幹線のホームに飛び移ったのだから券売機や改札を通っていない。新幹線の切符なら乗車したあとに車掌に行って買えば済むと気楽に考えていた。そうこうしているうちに2階建ての新幹線が到着した。車体はブルーメタリックで窓が上下に並んでいる。
新幹線の扉が開いたので乗り込んでみると、内部は豪華客船並みの大きさだった。1階席にいくのも、2階席に行くのも長いエレベーターに乗らなければならない。私は1階席の方へ降りていった。1階にはグリーン車なのだろう豪華なサロンがあったり、窓際にまばらな座席があったり、大きなホールのような空間もあった。外の景色は新幹線が動き出したのだろう、様々に移り変わっていった。私はただ単に京都から新大阪へ乗っただけなのに、重力がなくなるほどのスピードで運行されていたらしい。だんだんと体が軽くなり、そのうちに体が浮かび始めた。ここでもまた空中浮遊である。
その不思議な新幹線が動き出すと、車掌による検札が始まった。そこで私が車内で切符を買うつもりであったことを車掌に伝えると、車掌はなぜか私が酒臭いので切符は売れないと言い出した。何故?私は夢のなかまで酒臭かったらしい。酒臭いくらいで切符を売らない車掌はいない。おそらくその時、私の無意識は酒を飲んだことの後ろめたさを感じていたのかもしれない。だから無意識もそれを察知したのだ。
新幹線はますます猛スピードで走り出した。ますます宇宙遊泳して、私はその豪華客船のような新幹線の中を探検し始めた。自分が浮遊する夢はこれまでも何度も見てきた。その要領で、両足をイルカの尾ヒレのように上下させるとフワフワと浮き上がるのだ。1階と2階の吹き抜けのような大きな空間で勢い込んでジャンプしてみると2階のホールの座席まで飛んである一席に着地した。
そのホールの中には、最初は私一人しかいなかったのだが、いつの間にか大勢の参加者が集まってきて座っており、そのステージの上にダライラマの姿も見えた。なぜダライラマなのかはよくわからない。そのうちに私がダライラマを観衆に紹介する役目が回ってきた。シーンはいつしか集会場になり、新幹線はどこかに行ってしまった。
今度のシーンは、ダライラマがカーラチャクラ灌頂を授けている場面だった。数万人の観衆に対してダライラマが説法をしている。私はその背後から彼の様子を伺っていた。その中に何派なのかは忘れてしまったが、チベット仏教の性ヨーガを強調するグループがいて、私はいつしか彼らと対立していた。彼らはいかにも卑猥な性ヨーガを続けており、それが悟りであるかのように振舞っていた。ダライラマの説教はまだ続いている。私は決して性ヨーガを否定する者ではない。悟りは戒律だけから得られるものではないと考えている。セックスによる解脱もあっても良い。しかし、それはあくまでも手段であって目的になってはならない。その性ヨーガの一団はあからさまに猥褻だった。
シーンは変わり、私はいつの間にかそこに来ていた遊牧民の家族と一緒になった。彼らはチベットのあらゆる地域を放牧して回っていた。その時のチベットの地図は今のような中央アジアだけでなく、エチオピアのアファール盆地のような酷熱の大地もあれば、インドのラダックのようにこの世からかけが離れた大地も含まれていた。
私の立場は彼らを写真撮影するジャーナリストになっていた。彼らと行動を共にチベット文化やダライラマのことを知ろうとしていた。しかし先ほどの性ヨーガを追求するグループの度々の邪魔があって聖なる法を得ることは難しい。
そんなこんなで夢の中で悪戦苦闘続けていたらいつの間にか目覚めていた。時計を見ると午前3時だ。あと1時間で仕事に行かなければならない。急いで仕事の準備をするが、喉が渇いてどうにもできない。残っていた烏龍茶を一気に飲み干して仕事へ行った。
仕事帰りにはいつものように「バーリアル(BARREAL)糖質50%オフ」500mlを2本買って帰る。それを飲んで、睡眠薬のフルセットを飲むといつしか眠っていた。
睡眠薬を飲むと不思議と夢は見ないものである。それだけ熟睡したのだろう。それだけノンレム睡眠が持続したのかもしれない。しかし私は睡眠中の夢をまるで映画でも見たかのように思い出すのが好きである。睡眠薬を飲んでいてもレム睡眠が長く続いてくれないだろうか?
今日は歯科の抜歯があるので早めの時間に歯科へ行く。麻酔をしてもらい邪魔になっていた歯を2本抜いてもらうと、何か自分の口の中が空虚になった。抗生物質と痛み止めを処方してもらうと早速「Ms」へ向かった。
「Ms」で一人で飲んでいると顔見知りの帽子のKちゃんが現れ、二人で飲むことにする。Kちゃんと飲むのは久しぶりである。これまでの思い出話を延々話したり、私が知ってないような情報話を聴いたりして、「そんなこともあったのか~」と頷いたりで退屈はしなかった。私の焼酎のロックもますます進んでいく。何杯飲んだのかはわからないが、ここは帽子のKちゃんのおごりである。気にしないので飲み続ける。
そのうちに腐れ縁のYが来て場は盛り上がるが、自分としてはゆっくり飲みたい。適当に相手して二人と分かれ、椅子に座って飲んでいるとだんだん自分お世界に入ってきた。そんな時に限ってH君のような邪魔が入るが、私は一切無視して飲んでいた。もういい加減飲んだところでお愛想をしてもらうと200円。それまでの私の焼酎ロックや酒の肴も全て帽子のKちゃんが払ってくれていたようである。「ラッキー!!!」と思って帰宅し、これまで放っておいた日記を書き始めると、いつの間にか日付を超えていた。