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絵本『だれでものいえへ』ongoing project vol.22

製版するために印刷工場へ行く

出来上がった原画ですが、何かの間違いがあっては取り返しがつかないので、印刷工場へ直接持っていくことにしました。
今回お世話になるのは印刷会社株式会社丸庄さん。
担当の鈴木さんに連絡をすると「陸の孤島のようなところなので」と、
なんと車で迎えにきてくださるとのこと。
とにかく安全に原画を運びたかったので、遠慮なくご厚意に甘えることに。
スカイツリーライン西新井駅から住所が川口になるところまで車は走りました。

川口駅からも西新井駅からも川口元郷駅からも遠いという
丸庄さん
環境に配慮した工場の証

まず見せていただいたのは巨大な印刷機。
それぞれの塔にインクを入れて、繋がっているローラーに紙を通して印刷します。
ですが、インクの塔が、、、8塔ある!

印刷機は大きすぎて写真に収まりません


普通の印刷ならcmykの4色で4色刷りで足りるはずですが、8塔あるということは、、!
「そうです、8色刷りができるんですよ」と、鈴木さん。
すごい!すごすぎる!
わたしもビッグになって8色刷りの本作りたい!
と、珍しく胸が高鳴りました。

印刷に静電気は大敵
湿気により静電気を防ぐため
定期的にブシューッと音を立ててパイプから蒸気が吹き出します
若い職人さんが色の調子を整えています

オンデマンド印刷機もありました。

鈴木さんは石田純一に似ている

製版の作り方も見たいとお願いしました。

こちらが製版の機械
昔はフィルムを一度焼いて製版していたけれど
技術の進歩によりフィルムは必用なくなった
こちらが製版
アルミ製で使うたびにリサイクルされます

そして打ち合わせに入ります。
と、見ると鈴木さんのノート、なんかオリジナル感がある、、、

shigeyukiってブランド名じゃなさそう
やっぱり!

鈴木さんのノートはオリジナルノートでした。
やっぱり紙を扱うひとは紙で遊ぶものなんだなあ。
そして、ついに製版印刷製本の打ち合わせに入ります。
つづく
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2025/01/26
ペレカスブック新井由木子
記事の制作公開は、編集者土井章史さん、クライアントこども応援ネットワークPineさんのご了解をいただいています。
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リアタイではVermin害獣という名のブックカバーセカンドシーズンの準備中。
害獣として駆除された鹿の命を無駄にすることなく
最後までいただくプロジェクト。
害獣駆除の現場と革の加工工場と職人。
そして書店が力を合わせるプロダクト。
革が1頭の鹿だったことを組み込みたくて1頭ずつに違った仕様を追加しています。

小さな鹿1頭から作られたブックカバー6枚に
ダークブラウンのスウェードで
ブックマークをつけました

記事:ペレカスブック店主イラストレーター・デザイナー:新井由木子
ペレカスブックは埼玉県草加市の小さな書店。
実店舗は2023年5月にクローズ。新店舗を持てるように奮闘中です。

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