500円
2024.10.16
ぺぎんの日記#192
「500円」
今日は部活メイトの誕生日だったので、今日最後の授業が終わってすぐ、カバンを持って学校を飛び出した。
目指すは200m先のコンビニ。彼女の好きなグミとじゃがりこを買って、すぐ学校にとんぼ帰りして部活をする予定だ。
ダッシュでコンビニに辿り着く。現金で払おうかPayPayで払おうか迷ったが、細かいお金を出している時間はもったいないし、何よりPayPayはポイントが多少なりとも付くから、PayPayで支払うことに決める。
もうPayPayの支払い画面を表示した状態で、コンビニのドアを開く。そしてすぐさまお菓子のラックに行き、グミとじゃがりこと、あと自分が食べたいお菓子少しを手に持つ。
そうして足早にレジに向かう。仕事終わりの人が流れ込んでくる時間帯より少し早い時間。レジはガラガラ。これを狙っていた。
そして猛烈な速さで店員さんとの問答を済ませ、バーコードをスキャンしてもらって、支払いを完了する…というところで、あることに気がついてしまった。「500円支払い」だと…?
そう、意図せず、私の買い物の合計金額は500円ジャストになっていたのだ。
それに気づいた瞬間、私はレジで悶絶しそうになった。あろうことか、今私のお財布には500円玉が4枚も入っているからだ。
500円以下の買い物でも1000円札で支払うせいで、私のお財布には500円玉が貯まる傾向にある。それ以下の硬貨は、細かい金額の支払いにそこそこ使えるのだが、500円だけはどうしても使うのが下手くそなのである。
だから500円という表示を見たとき、「こんな分かりやすい500円玉の使い所ある!?」と思って、PayPay支払いに決めた過去の自分に後悔した。
目的の買い物を済ますことはできたのに、トボトボとした足取りでコンビニを出る私。500円かぁ…。そう心の中で呟くと同時に、上着の左ポケットに入ったお財布の重みを、しっかりと感じる。