【イギリス紀行】女王陛下のEmpty Garden ⑥
全てが想定外の週末でした。
まず、ホテルの近くのウバーン・バス停で、待てどくらせどビッグバスが来ない。
アプリに届いた「閉鎖バス停の通知」により、ウバーン・バス停には終日ビッグバスが停まらないことがわかりました。
今日は10:30にロンドンアイを予約してあるのです。
とりあえず、ロンドンアイを目指すべく次のラッセルスクウェア・バス停から普通のバスに乗りました。
西も東もわからない異国でも、出発地と目的地を入れたらどこから何番に乗ればいいか教えてくれる。Rome2rioアプリを私は神と呼びたい。
ウォータールー橋を渡ったところで降りて、徒歩でロンドンアイを目指します。
ない階段を降りろとかよくわからないスマホの道案内に戸惑いながら、最後は大体のカンでジュビリー公園までたどり着きました。
その向こう側がロンドンアイ、ミレニアムを記念して造られた巨大観覧車です。
ロンドンを一望に見渡す方法についてはいくつか候補がありました。
一つ目は、セントポール大聖堂の500段の階段を登る。
100%の確率で、途中で行倒れ。さらに、体を鍛えるには手遅れ。
二つ目は、タワーブリッジの中を歩けるツアー。高さ的に「一望」は無理。
そこで思いついたのが、歴史はないけど便利なロンドンアイ。
自分では何もせず、地上135メートルまで連れて行ってもらえます。
係の人にロンドンエクスプローラーパスを見せたら、スキャンはせずに目視確認で通してくれて、え?と思いました。
一周約30分。
ゆっくり動き続け、決して止まらないゴンドラに思い切りよく乗り込みます。テムズ川が少しずつ眼下に離れていき、やがて、国会議事堂、エリザベスタワー、バッキンガム宮殿まで見えてきました。
セントポール大聖堂はちょっと遠くて、多分あれだろうなという感じで見えました。
ロンドンはいつも薄曇りでしょっちゅう霧雨が降ると聞いていたのに、来てから一度も曇りも雨もなく、毎日が晴れです。
この日も雲は多いけど青空が見えて明るく、地上135メートルは最高の眺望でした。(アイコン画像)
乗る前に撮影スポットで写真を撮られ、引き換えチケットを渡されていました。それを出口手前のカウンターへ持って行くと、ロンドンアイ来場記念のアルバムにして渡してくれます。25£。日本円で約5000円です。
観光客だと思って馬鹿にしてんのか、足元見やがってと心の中では日本語でぶつくさ言いつつ、「ください」と買い求めてきました。
足下にテムズ川とロンドンの眺望が広がっていたんだから、足元見られるくらいはいいでしょう。一生の記念だし。円安と物価高覚悟で来たんだし。
宵越しの金は持たねえ、とそこまではいきませんが。とにかく、倹約とダイエットは日本に帰ってから。
ここで再び、超不便なホップオン・ホップオフバスが登場します。
というか、待っても待っても登場しません。
ようやく来たと思ったら、道路の反対側へ行けと言われました。
今から西にあるバッキンガム宮殿へ行こうと思ってるのに、そっちから乗ったら東側をぐるぐる回っちゃうじゃない、と思いましたが、いつかは目的地へ行けることは間違いないしチケットあるのにもったいないと思って反対から乗りました。
歴史と風情のある街だし、前に見たところでもバスの中から眺めるだけなら結構な景色です。(もう、オープントップの2階は満員でした)
この日はハロッズ・バス停で降りてカフェ・コンサート・ニュー・ナイトブリッジでランチの予定でしたが、バッキンガムパレス・バス停で降りた時点で昼を大きく回っていました。
途中のピザ屋で辛いマルガリータとパン粉みたいなものがのった初めましての激旨ミートピザを連れとシェア。
デザートのピスタチオのアイスクリームがまた、おいしかったです。
バッキンガム宮殿が近づいてくると、視界が映画で見た中世の街並みに近づき、気分があがります。
そういう時にいきなり、何も着ていない団体に巡り合います。
LGBTQの方たちのデモだったらしいです。
デモは見てもらってナンボなのに、目をそらされるファッションは損じゃないですか?と思いました。
スマホの道案内に「到着しました」と表示された場所は、緑豊かな公園を通り抜けた地味な建物。ほんとにこれ?
多分、一部なんだろう、とにかく建物の前のモニュメント、きれいだから写真に残そう。
ロンドンエクスプローラーパスは2回分で、もう2回使っちゃったから中には入れないやと思って見てみたら、「アクティブ」の表示。
ロンドンアイで目視確認だけでスキャンなしだったから、まだ有効でした。
でもね。
得はいくらでもしたいけど、ずるはしたくないんですよ。2回分と言われたら、2回。
のちにヴィクトリア記念堂だと知ったモニュメントを一通り写真に納め、帰ろうとするとまたもや、デモ。
今度は服着た人たちです。アラブの国旗があったから、入国規制かビザの不平等か、とにかくそういうものの抗議デモだったと思います。
(遠いうえに動いているためプラカード読めず)
セントジェームズパークを通り抜け、エリザベス女王の求心力が今も続いていたら、もう少し色んなことがましだったんじゃないかと思ってしまいました。
ビッグバスの運行がマヒしていたのも、デモのせいでした。
ビッグバスでその後に予定していたアビーロードスタジオもマーブルアーチもあきらめ、地下鉄の駅を目指しました。
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