【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 92
良いショップスタッフとはお客様のニーズを把握し、ちょうどよいタイミングでアプローチできる人の事。
良い飼い主とは同じように聞こえる「ニャー」を聞き分け、猫のニーズを把握し、ちょうど良いタイミングでフード提供や猫トイレ掃除ができる人の事。
飼い主歴13年でもこれはなかなか難しいです。
モネは一度まとわりつきだすと大声で鳴いて脚の周りをちょろちょろしながらついてきます。
立ち止まったら目の前にゴロンするのでナデナデします。
ナデナデが終って歩きだしたら、またちょろちょろしながらついてきます。
またゴロンして、またナデナデ。きりがありません。
「何か別の用事があってついてきてるの?」と聞いても、「ニャー」と言うだけ。
玩具で一緒に遊びたいから玩具の側で寝転がるとか、布団の中に潜り込みたくて入れる隙間を作ってほしいから布団の端っこに前脚かけるとか、そういう分かりやすい要求はいいんです。
ただニャーニャ―言ってついてこられると、どうしたいのかわかりません。
ちなみにお腹が空いた時、空いてないけどなんとなく何か食べたい時は、フードストッカーが置いてある台に飛び乗るのですぐわかります。
ジョルジュもルネもモネもそれをやります。
ジョルジュは要求が通らないと、フードストッカーに前脚をかけて倒したり落としたりします。
迷惑だけどわかりやすいです。
「猿の惑星」に出てきたチンパンジーみたいに手話で話ができたらいいのに。
手話と言っても手じゃなくて前脚なので、あまり起用に動かせません。
だから体全体を使ったボディランゲージを一つに意味に対して一個決めておくのです。
後ろ脚で耳の後ろを左右2階ずつ交互に掻いたら食事の催促。
後ろ脚をぴんと上げて毛づくろいしたらトイレ掃除要請。
玩具でいつも遊ぶ場所でゴロンゴロン転がったらおもちゃで遊ぼう、(これは既に習得済み)という風に。
それでもし猫が利口になりすぎて「猫の惑星」になっても、喜んで従う人間が多いから戦争にはならないはず。