【時々エッセイ】猫の手ざわりは魔法でできている 90
隣の芝生は青く見える。
一般に広く認知されている諺です。
隣の飯はうまい。
これも、あまり聞き馴染みはないけど昔からある諺です。
芝生は関係ないけど、2番目はうちの猫様たちの生態そのものです。
猫たちにご飯をあげると、自分の分を慌ててたいらげ、大急ぎで他の子のお皿に向かいます。
一目散です。
いつもカリカリとウェットを混ぜてあげるのですが、他の子が食べ終わったそこにはウェットの残りかすがあるだけ。
なのに、おいしそうに舐めとっています。
ちなみに自分の皿にも同じものが残っていて、そっちでは別の子が同じことをしています。
言ってしまえば、残りかすのトレードです。
なぜか、自分の皿より他の子の皿の方がおいしいものがあると思っているようです。
水も各自の皿の隣にあるのに、なぜか他の子の水皿でそれぞれ水を飲んでいます。
水の味なんかどう考えても全部同じだと思うし、ママは兄弟差別なんかしないのに。
ただし、あと数年で必ずお別れしなければならないジョルジュを優先することだけは許してほしいのです。
多頭飼いは先住猫ファーストが基本とあちこちに書いてあることだし。
ジョルジュを撫でていると、ルネが「僕も」と寄ってきます。
そういう場合2人とも撫でるけど、ジョルジュ3撫で、ルネ2撫でになります。
遊んでいても、ルネとモネがよくジョルジュのポジションを取りあげてしまいます。
頃合いを見計らってジョルジュの方に玩具を振るけど、ジョルジュは毛づくろいに専念し始めています。
ジョルジュが遠慮しないのはご飯だけ。
モネの食べ方が遅いものだから、残す瞬間を狙っているのです。
モネが動きを止めた瞬間にモネのご飯皿に顔を突っ込もうとするので、撫でながらやんわりと引き離します。
遊ぶ方はすぐに譲るから、食い意地が勝っているという事なのでしょう。
食欲は健康のバロメーターだから、本当に取りあげない限り問題なしです。
狭い猫ベッドにぎゅうぎゅうに寝てる時がありますが、これは仲がいいというより気に入った場所をどちらも譲りたくない気持ちの表れです。