ぺテルのマースレニッツァ情報
今年のマースレニッツァは3月8日から14日となっています。
そもそもマースレニッツァとは何か?
マースレニッツァとは、ロシアの長い冬がやっと終わりに近づき、いよいよ春を迎えるぞ!という喜びあふれるお祭りです。
マースレニッツァの起源は古代ロシアに遡るそうですが、時代が下るとともにその民間伝承はロシア正教の暦に取り入れられていきました。現在では復活祭を基準にしてスケジュールが組まれるため、ロシア正教が準じるユリウス歴により、毎年開催の時期が変わるというわけです。
マースレニッツァのシンボルといえば「ブリヌィ」。
ブリヌィはフランスのクレープによく似た薄いパンケーキの一種で、その丸い形状から、冬の間ロシア(特に緯度の高い地域)に圧倒的に不足する太陽の象徴とされています。
ブリヌィのレシピは家庭によって様々ですが、ここでその中のひとつをご紹介しましょう。ぺテルブルク在住のインナさん提供のレシピです。分量はあまり厳格でなく、生地の状態を見て増減するそうです。
「インナのブリヌィ」
材料: 小麦粉 170gくらい
牛乳 500mlくらい
卵 2個
植物油 適宜
塩 ひとつまみ
砂糖 大さじ3
バター 適宜
1、バターを室温で柔らかくしておきます(これは焼き上がったブリヌィに順次塗っていくためのものです)。
ブリヌィにバターを塗るためのハケやナイフなども用意しておきましょう。
2、大きめのボウルに室温の牛乳500mlくらいと卵2個、砂糖大さじ3、塩ひとつまみ入れて泡立て器などでよく混ぜ、そこにダマができないように小麦粉を少しずつ加えては混ぜ、加えては混ぜして、トロリとした状態にします。
水のようにシャバシャバではなく、ホットケーキのようにもったりしない、例えると泡立てる前の生クリームくらいの濃度です。粉を入れすぎた時は牛乳を追加してゆるめましょう。
そのまま室温で15〜20分ほど生地を休ませます。
焼く前の生地に植物油を大さじ1加え、よく混ぜます。こうすることでフライパンにくっつくことを防ぎます。
3、いよいよ焼きます。フライパンを念入りに熱くしましょう。フライパンが十分熱されてないと生地がくっついて破れます。
十分熱したフライパンに少量の植物油をいれまわし、おたまですくった生地を素早くいれ、素早く回して丸くします。フライパンが熱いのでモタモタしていると生地がまわり切らないうちに焼けてしまいます。スピード感が重要です。
生地のフチが焼けて少し茶色っぽくなったら素早くひっくり返します。両面焼けたら、そのままフライパンをひっくり返すようにして皿に入れます。
皿に取ったブリヌィに素早くバターを塗ります(片面だけでよい)。
4、同じ要領でブリヌィを焼き、焼けたらフライパンをひっくり返すようにして先に焼いたブリヌィの上に重ねます。ずれたら手でひっぱって直し、その上にバターを塗ります。
このように順々に焼いては皿に取り、バターを塗り、重ねてタワーにしていきます。最後まで焼いたら終了です。
焼けたブリヌィは各々お皿にとって、その上に好みのジャムやサワークリーム、またはイクラなどの魚卵やサーモン、ハム、チーズ、きのこなど好きなものをのせてクルクルっと巻く、またはパタパタっと折るなど、好きにまとめて食べます。巻いたり折ったりしたブリヌィにサワークリームやジャムをかけて食べるもよし、食べ方に決まりはありません。
宗教行事としてのマースレニッツァには、1日目には何をする、2日目には何をすると具体的なスケジュールが組まれていますが、ここでは割愛します。
フィナーレは最終日、去りゆく冬を象徴する藁人形を燃やす!そしてマースレニッツァは終了となり、翌日からは復活祭までの精進期間に入ります。
それでは、今年のペテルブルクでのマースレニッツァイベント会場を少しご紹介しようと思います。
マースレニッツァの期間中、ゲームやラウンドダンス、ブリヌィをはじめとするスナックの屋台が出店します。14日には藁人形の焚き上げが行われます。
詳しくはリンク先のサイトをご確認ください。By K.Ichi
Народные гуляния «Шуми, Масленица!» на Елагином острове
(エラギン島の民俗祭り『大騒ぎ、マースレニッツァ!』)
Масленица в парке семейного отдыха и экотуризма «Зубровник»
(セミョーノフ公園のマースレニッツァ 休息とエコツアー『ズブロヴニク』)
Масленица от центра досуга и культуры «Кировец»
(レジャーとカルチャーセンター『キロヴェッツ』のマースレニッツァ)
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