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ぺテルでエルミタージュ博物館 ①
現在、月1回オンラインで行われている芸術講座『ぺテルで劇場へ行こう!』には、オペラやバレエだけでなく美術の分野もあります。
コーナー名はそのままというか、『美術館に行こう』。
「ペコ」の中には5人の執筆者がいるのですが、そのうちの1人・幸夫さん(下の画像)が担当しています。
(詳しくはプロフィール「ペコの中の人たち」をご覧ください。)
時代や作家、様式など、様々な切り口のテーマに基づきわかりやすく解説、エルミタージュ美術館の展示物を具体例として紹介するなどとても実用的な鑑賞の手引きとなっています。
次回は8月29日(日)日本時間19時です。
詳しい告知はまた近日中に行わせてもらいます。
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さて、今日のテーマは「エルミタージュ”博物館”」
えっ、エルミタージュは「美術館」じゃないの?
その通り、ですがエルミタージュにあるのはなにも美術品ばかりではありません。
1階の古代コーナー、エジプト、メソポタミア、ギリシャ・ローマの遺物あたりは訪れた方も多いでしょう。
しかし意外と知られていないのが、エジプト関係とは違う棟にあるシベリア・アルタイ地方などの遊牧騎馬民族の遺物です。
これらのコレクションはオーディオガイドがフォローする王道の「ルート1」、「ルート2」には含まれていません。
こちらの見所はやはり「パジリク古墳群」でしょう。
【パジリク古墳群】
南シベリアのアルタイ地方中央付近、アルタイ共和国の標高1600mのパジリク河岸にある大型円墳5基、小型円墳9基からなる墳墓(クルガン)群。
1929年にM.P.グリャズノフとS.I.ルデンコ、1947年から1949年にかけてS.I.ルデンコによって大型円墳5基を含む8基の墳墓が発掘調査された。
この古墳群の年代は紀元前3世紀前半頃と考えられる。(ウィキペディアより抜粋:2021年8月11日閲覧)
パジリク5号墳出土の壁面覆いに見られる「乗馬する男」
ちなみに、このクルガン(墳墓)から出土した有名な「ウコクの王女」はエルミタージュにはありません。
ノヴォシビルスクの考古学研究所から2012年にゴルノ・アルタイスクのアノーヒン博物館へ戻されたとのこと。
詳しいいきさつはこちら。
以下展示をいくつかご紹介します。
他の被葬者のミイラ:脳や内臓、筋肉を取り除く処置を施されている
馬車:70cmの轂、34本の輻(1.5m)を持つ2頭立ての四輪車。
白鳥の飾り(かわいい)
馬用の仮面と鞍
ミヌシンスク北方のオグラハティ墓地遺跡で発見された石膏製の葬儀用仮面がつけられていたミイラ。
下2枚はパジリク文化とは異なるタシュティク文化のものであるということです。
場所はこちら(1階)
これはエルミタージュ美術館の無料館内マップ(英語版)ですが、
実際に行った方はわかると思いますが、簡略にすぎてこの地図だけではなかなか目的の場所に辿り着けません。
幸い部屋の大きな扉の上には部屋番号が書いてあるので、都度番号を見て現在地を確認するとよいと思います。
次回はやはり王道ルートに含まれていない3階のシルクロード・オアシス国家コーナー、主にベゼクリク誓願図をご紹介します。By K'Ichi
『ぺテルで劇場へ行こう!』、ペコのサイトにぜひ遊びにきてくださいね。