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雇われの院長こそMBAへ行け!



雇われ院長である私が、多くの雇われ院長の先生方にMBAでの学びを進める理由は次の通りです。

1. 時間を有効に使えます

 病院勤務医時代の呼び出しや当直などから解放され、自分でコントロールできる時間は圧倒的に増えます。しかも経営者のように、さまざま折衝なども行う必要もないことから、時間に追われるようなことはないと思います。

さらにコロナ禍で飲み会や旅行などの他の趣味に費やせる時間も、医療関係者であるが故にとりにくいのではないでしょうか。
Netflixを見ながら、高い酒を自宅で飲んでゆっくり過ごすのも良いですが、
どうせ時間があるなら、全く未知の新たな学びに一歩を踏み出すのも良いかも知れませんよ。


2.経営層と同じ土俵で意見を言えます

 経営にタッチしないで自分の診療に専念できることが、雇われ院長のメリットの一つだと思います。ただ、しばらくやってみると、自分って所詮は
鵜飼いの鵜だな~と感じることも多々あります。

 資金的なリスクをヘッジして選んだ道なので致し方ない側面もあるのですが、現場を知らない本部から分けわからないマーケティングを押し付けられたり、現実に則さないKPIを設定されて悶々とするよりかは、自分でそれを決めれるような立場になって、自分の思うような意見を通していく方が建設的だと言えるでしょう。

 また雇われ院長はクリニックのトップである一方で、法人の中ではミドルマネジメントの立場でもあります。MBAではミドル層がどのように経営層に働き掛けて自分の影響力を発揮するかも学ぶので、そういった意味でご自身の法人の内部でのプレゼンスを上げることもできるかも知れません。

3. 教育給付金が使えます

 国内ビジネススクールの学費はさまざまですが、修了までの平均の授業料は350万程度と言われています。いくら医師といっても、この額はなかなかの出費ではないでしょうか。
 ただ雇われ院長の場合はご自身で開業している場合と異なり、医療法人の雇用保険に入っているのでmある一定の条件を満たせば専門実践教育訓練給付金が受けられます。
 この専門実践教育訓練給付金では2年間で最大112万の補助がでることになり、かなりお得な制度と言えます。医師の場合には、なかなか今まで払ってきた雇用保険を回収できる場面はなかなかないでしょうが、これで一気に回収できます!

4. 日常の仕事が楽しくなります

 クリニックで診療だけに専念して仕事をするのは、実際の仕事の半分程度しか関与していないのと同じです。任される診療所自体は小さい組織ではありますが、ヒトの問題も含めて全体のマネジメントを行うことこそが診療所の仕事の醍醐味であると言えるでしょう。(しかも雇われ故に、失敗したときのリスクも少ない)。MBAからの学びをクリニックマネジメントに活用することは、自分の人生の時間を費やしている仕事を深く楽しむためには非常に有用だと思います。



私見なのですが、雇われ院長は自分の能力が評価されて雇用されたわけではありません。必要なのは収益化するためにシステム化された診療のパーツを埋める存在であり、医師免許をもっている普通の人ならだれでも良いのです。

 自分で開業せずに雇われを続けていく場合には、若手やイケメンの院長との交代にびくびくして法人の言いなりで雇われを続けるか、代替不可能な存在として組織の中で存在感を発揮しながら仕事をしていくかの二択しかないのです。どうせなら後者になりたいと多くの人は願うでしょうが、そのための手っ取り早い方法が集中的に経営を学ぶことだと考えており、これらが雇われ院長の先生方にMBAの学びをすすめる理由です。


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