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呼吸の「どこ」が悪いのか? ②

徴候を捕まえる

呼吸のプロセスを分解すると、下図のようになるのでした。

「呼吸が悪い」と判定したら、「どこ?」と考えて、上記のプロセスのどこが障害されているのか?を身体所見から捕まえに行きます。

たとえば、上気道の空気の通過が邪魔されていれば、吸気時に喘鳴がします。一方で、下気道であれば喘鳴は呼気時に聞こえます。

障害される部位によって出現する身体所見がことなりますので、それらを積極的に捕まえに行くことで、部位を絞り込んでいくわけです。

どの部位が障害されると、どんな身体所見が出現するかプロセス毎に解き明かしていく必要がありますが、ここではまず、「身体所見をとる意味」を再確認して頂き、それぞれについては機会を改めてご説明します。

呼吸障害を分類する

部位が同定できた段階で、呼吸障害のタイプを
  ① 上気道閉塞
  ② 下気道閉塞
  ③ 肺実質病変
  ④ 呼吸調節の障害(神経・筋肉)
の4つに分類します。

部位が同定できると、その原因(即ち「なぜ?」)の検索がより迅速にできるというわけです。

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Kaz(@ka_z000n)
小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン