イケメン・パラダイス
【はじめに】
まはるの頁にご来訪ありがとうございます。
今回は、2023年に執筆をした作品をご披露致します。
1か月ほど前、「#俺たちの菅波」という作品を掲載致しましたが、今回もこの作品同様「ドラマ」ネタです。ネタの元になったドラマは、「リバーサルオーケストラ」(通称:リバオケ)です。
日頃はバラエティ番組などを中心にTVを見るのですが、たまに何かに取り憑かれたように「ドラマ」に嵌ることがあります。
「リバオケ」も、放送当時正しく取り憑かれたように見入っていました。
登場人物たちが全て魅力的で、主演を務めた門脇麦さんと田中圭さんが特段、素晴らしい演技力で視聴者を魅了しました。
夢中になった結果、ドラマDVDを購入したほどです。(笑)
(1)リバーサルオーケストラ
常葉 朝陽
ドイツに拠点を置き、世界中で活躍が期待される新進気鋭のマエストロ。
格好良い!
但し、オチがつく。
架空の人物なのだ。
2023年1月期から放送された冬ドラマで、ヒロインの相手役としてその魅力を存分に発揮した。
演じたのは田中圭さん。
田中さんが半年以上も訓練を重ね、ドラマの撮影で実際に指揮棒を振る。
真剣な眼差しと全身を使って表現するその「指揮」の様はどこまでも美しく、多くの田中圭さんファンを魅了した。
また、従来のファンのみならず、この常葉朝陽によって、田中圭さんの「沼」に嵌る女性が続出した。
常葉朝陽、恐るべし!
ドラマのタイトルは、「リバーサルオーケストラ」。
朝陽は、架空の街「西さいたま市」で市長を務めている父親の策略に乗せられて、ドイツからの帰国を余儀なくさせられた。そうしてこの市が抱えるお荷物楽団、「児玉交響楽団」の再建を託される。
ヒロインはかつて天才の名を欲しいままにしたバイオリニストの谷岡初音。
しかしこのヒロインは、胸に傷を抱え10年前に表舞台から忽然と姿を消していた。
その初音を朝陽が見つけ出し、交響楽団のコンサートマスターを任せて、楽団を立て直していく。
朝陽は毒舌家。団員達とも深く交わろうとしない。コミュ障呼ばわりもされる。
その代わり、楽団内部で巻き起こる問題の数々を的確に察知する能力を持つ。
その問題解決を押し付けられるのは、初音。
一生懸命を絵に描いたような初音は、全力で問題に向き合う。
結果朝陽と初音は楽団が奏でる音色だけでなく、団員たちの関係性も一つにまとめ上げることに成功する。
個性豊かな楽団のメンバーも芸達者な俳優たちがこなし、見ているこちら側に沢山の笑顔と涙をくれた。
勿論、全編を通して演奏されるクラシック音楽も大層魅力的だった。
クラシック音楽など全く知らない私もこの時ばかりは、ドラマで流れた曲たちをずっとハミングしていた。
視聴率は決して高くはなかったが、私にとって久し振りにズブズブと沼に嵌るドラマとなった。
(2)スイッチ・ON!
こうなると私の中の惚れっぽさにスイッチが入る。
田中圭さんという俳優は昔から知っており、その演技力も高く買っていたので、好き嫌いで言えば「好き」な俳優のひとりだった。
しかし、出演作品をくまなく追い掛けるほどではなかった。
「見られたらラッキー!」
あくまでその程度。
ところが、沼に嵌ると途端に欲が出る。一度惚れたらとことん惚れ尽くすので、自分のことながら手合いが悪い。
早速、過去の出演作品発掘の旅に出た。
1月期もヒロインの相手役で多くの視聴者を虜にした田中さんだが、4月期にも新たなドラマでヒロインの相手役を務める。
これを記念して、無料で数々の作品を公開している「Tver」が、田中さんの過去作品を大量放出してくれた。
(このチャンス、逃すもんか!)
機械音痴で、新しいことを全く受け付けない私が「リバーサルオーケストラ」を何度も見返したくてついに加入した「Tver」なのだ。
オイシイ企画は存分に堪能させてもらう。
既に連続ドラマ2本と単発ドラマを1本を視聴済みだ。
夜中に見始めて、夜が白々と明けてしまう、、、なんて不規則な生活にも片足を突っ込みつつひたすらにスマホの画面を見つめる。
改めて思った。
田中圭さんは、演技が上手い。
(3)おっさんずラブ
上手い役者は「役」を選ばないのだろう。
どんなテイストの作品も立ちどころにこなしてしまう。
ごく自然に。リアリティを持たせて。
田中さんが一躍名を挙げた作品は「おっさんずラブ」。
ストーリーをごく簡単に説明すると、一向に冴えないサラリーマンである田中圭さん演じるところの春田創一なる人物が、職場の上司や同僚にもててしまう、、、というBL作品だ。
なんと、キスシーンもある。
田中さんはこれを演じるにあたって相当な勇気と覚悟が必要だっただろう。
田中さんだけではない。
田中さん、、、いや、春田を好きになってしまう役どころの俳優さんたちにも同様の想いがあった筈だ。
だが作品自体はコミカルで、「同性愛をテーマにしている」という部分にアレルギーを持たなければ、クスクスと笑いながら楽しめる。
私も触りの部分こそ違和感を覚えたが、瞬く間に話の面白さに惹きこまれ、春田や春田を巡る人物たちに声援を送っていた。
結果として、「おっさんずラブ」は、「俳優田中圭」の出世作品となった。
どんな場面でも全力でその「役」を生き、命を吹き込む田中圭さんの役者魂に頭が下がる。
(4)「タナカー」の一歩手前
昨今、時代は本当に便利で「田中圭」と検索するだけで、情報がわんさかと出て来る。
Twitterでも、「#」をつけて「リバーサルオーケストラ」と呟けば、関連ツイートが瞬く間に沸いて来る。
私はTwitterのアカウントを複数所有しているが、そのうちのひとつを「ドラマ専用アカウント」として運用している。
嘗て、「おかえりモネ」というNHKのドラマについて毎日呟いていたこのアカウントは今では「リバーサルオーケストラ」、そして「田中圭」にまつわるアカウントと化した。
そこで初めて知ったのだが、田中圭さんのファンであり、「圭沼」に嵌っている人たちは、自分のことも仲間のことも「タナカー」と呼ぶらしい。
私の勝手な想像だが、一昔前安室奈美恵さんのファンは「アムラー」という独特の言葉と発音で呼ばれていた。
「タナカー」の発音は、「アムラー」と同じではなかろうか?
そうして、このタナカーたちは、新参者のタナカーにも優しく接してくれるらしい。
なんと、嬉しいことだ!
私はまだ自分を「タナカー」と公言出来るだけの自信はないが、ファン同士が仲が良いというのは、気持ちが良いものだ。
実際にファンミーティングなどで田中さんと触れ合ったタナカーたちは、その人柄に更に惹かれ骨抜きになっているようだ。
田中さんの優しさがタナカーたちを更に優しくさせているのだろう。
ファン歴が長くても短くても、一途なファンの存在は愛らしい。
(5)健太郎沼VS圭沼!
歳を重ねても一向に惚れっぽさが落ち着かない私は4月からも忙しい。
田中さんのドラマは当然見るし、録画する。
曜日を変えて、先述の「おかえりモネ」で魅力的な役柄を演じていた坂口健太郎さんが主演するドラマも見なくてはならない。
「Tver」もフル回転させて、この嬉しい忙しさを満喫しようと今からワクワクしている。
そんな私に困った問題が勃発。
愛用しているDVDレコーダーに、3月末に放送される田中さんの特番の録画予約をしようとしたら、「容量がいっぱいです」と警告された。
まずい!レコーダーには「おかえりモネ」がたっぷり入っている。
坂口健太郎沼を卒業した訳ではないので、到底消すことは出来ない。
仕方ない。他の番組をバッサリ削ろう。一切の躊躇なく。
私の惚れっぽさが詰まったレコーダー。
たった今閃いた。
このレコーダーの名前は「イケメン・パラダイス」だ。