こぼれとうきびパン、余りものの夕飯、あと果物嫌いの話
コーンみっちり、でも集合体恐怖症には厳しいパン。
冬瓜を白だしでさっと煮たもの、れんこんとこんにゃくと厚揚げを先週の余りのカレーで炒めたもの、なめこの味噌汁。黒いのは余りものの穴子。
冬瓜は鶏ひき肉のあんをかける。ひき肉はまずフライパンに乗せて、いじらずに焼く。その後フライ返しでほぐしてから味をつけると、ちょっとかりかり中身しっとり激うまそぼろあんができる。見てくれは悪いけどね!
ここから昨日の続きの話。
うちの親は、忙しいからと午前中のうちに子供の昼ご飯をちゃぶ台に乗せ、「腹減ったら食べな」と仕事(自宅横の店舗)に出かけていた。選び食いのせいでとんでもなく好き嫌いが多い子になったとか、我流で箸の持ち方をマスターしてしまい大人になってからえらく苦労したとか、ながら食いが身についてしまい、幼稚園の給食で死ぬほど怒られたとかアレなエピソードは色々あるが、今回触れるろくでもない影響は「生ぬるいものが苦手になった」こと。
微かな記憶によれば、主食もおかずもデザートも一つの皿にどっさりと乗っていた。足りない事が無いようにという親心と言えば聞こえがいいけれど、子供はバランスよくなんて食べられないんだよねえ。なので変色したリンゴやバナナ、外側の皮を剝かれてかぴかぴに乾いたみかんはいつも残された。食べなかったことに対して怒られた記憶はないが、気がついた時には我が家の食事から果物は消えていたし、わたしはその事実が全然悲しくないほどのフルーツ嫌いになっていた。
独り暮らしの時は勿論、結婚してからも夫はどちらかというとケーキの方が好きなタイプだったので、わざわざ買いはしなかった。子供が生まれてしょっちゅう果物を買うようになって、私も食べ……ないよ。だって他の家族が食べるんだから、自分の分を残す必要ないじゃん。
その図式が崩れたのは、子供たちが家でご飯やおやつを食べることが減った&夫がカロリーと脂肪を気にするようになったため。リンゴを朝食に1/2個出したら、残りは私が食べるしかない。バナナだって1本単位では売っていないから、ひと房買うと腐る前に1本くらい私が消費することになる。かくて、冷やした剝きたてフルーツをヨーグルトやサイダーや牛乳でごまかしつつ飲み込む……食べられる、っていうかなんだよ、美味しいじゃん。人生損したかも。
でも今日のデザートは「龍泉洞の水でつくった水もち」
きなこと黒蜜で食べる。