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夏のドンと親友になろうよ

9:00
読書感想文っていい課題だよな。

小学生から中学生にかけて、必修課題もとい夏の大ボスとして長年鎮座し続けていらっしゃる読書感想文さんを皆さんもご存知かと思います。
私の世代では必修だったが、最近では選択になり、代わりに「税の作文」なんか書いて上手いことこのボスを回避していく強者も多数おられるようだ。なんということ...!!!!

大学生にもなってしまうと、期末課題さえ終わってしまえば本当にやることが消える。こうなると休みにもなって課題をこなすのは大層高尚なことのように思える。

しかし人間やることが本当にないと、どんどん時間を浪費して無駄にして、兎に角だらしの無い有機物と成り果てる。ほら、スマホをいじっていたらさっきまで11時とかだったのにもう3時とかになってるぞ。2日連続だぞ、私。
こういう人間を生産しない為にも、適度な課題って役に立つということなんでしょうかね。

その中でも読書感想文さんは毎年面倒臭さランキング上位3位には食い込んでくる課題なのに、私的いい課題ランキング1位な点に注目したいのだ。

読書感想文は、、まぁ本を読んだ感想を綴ればいつかは出来上がる課題。なにが大事かって、いかに文章を伸ばしに伸ばして文字数を稼げるか、ということだと思う。え、みんなこう考えてただろ...???

文章を引き伸ばすのにも技術が求められる。句読点を増やしたり、ひらがなで書き直したりすることは初歩中の初歩に過ぎない。体験談を混ぜてみたり、読書中の感情の説明を事細かに、ダイナミックに描写したりすることがポイントだ。

そうするとあら不思議、原稿用紙4枚くらい、かけている。

ここから文章として説得力のある順番に並び替え、同じ表現繰り返していないか再チェックをする。意外と単純ではないだろうか?この課題を通して上手い文章を書く能力も養われるに違いないだろうな。

実のことを言ってしまうと、読書感想文に1番時間をかけるべきなのは、本の選定だと私は思っている。
課題図書も悪くないんだけど、「読まされてる感」が否めないというか。その本を読んで心動かないと感想って出てこない。課題図書を読んで、なんとも思わなかったらそこで試合終了なのである。
そういうわけで自由図書がおすすめだ。替えが効くので。

かく言う私も中学3年生の頃、1つの読書感想文を書くのに9冊の本を読破した。いろいろ読んで考えた末、最終的には桐野夏生さんの小説を選んだと思う。
読むためにとても長い時間がかかるが、ここまで選定して選ぶ本は、書くことには困らない。3時間もかからずに書ききった記憶がある。

ただ、こうも真面目に感想文を書いてくると、問題が1つ生じる。先生に目をつけられ、コンクール提出用要員に起用されてしまうことだ。
みんながみんな読書感想文を本気で取り組んでる訳では無いので、文章としてまとまりのあるものを書いてきた人間には、もれなく追加課題を与えられるというわけだ。

先生によって文章の好みが違うから、それに沿った書き直しをするのが意外と難しい。私の経験では、本のあらすじを追加する指示や逆に全部削ってくる指示、むしろほとんど手を加えない指示などがある。小6~中3まで毎年先生に捕まった私が証言する。

世の中ほどほどを目指してやっていく方が、苦労しないのかも。ゆっくりやっていけそうだよね。

おしまい


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