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「感情を変えようとしても無駄である。感情の根本にある『性格』を変えるのだ。『性格』を変えずして感情を変えることはできない」

認知行動療法

うつ病や不安障害などに有効とされ、現在、世界中で広く用いられているカウンセリング技法が「認知行動療法」です。

北米アドラー心理学会会員であり、人間性心理学を代表する一人であるアルバート・エリスや、認知行動療法を体系化し、アドラーの影響を色濃く受けているアーロン・ベックらによれば、人の思考、感情、行動は認知により決定されるといいます。

どのように認知するか

例えば、失敗をしたときに「もうダメだ。人生は終わりだ」と認知するのか、それとも「誰にだって失敗はある。またやり直せばいい」と認知するのか、「早めに失敗して良かった。この経験を活かそう」と認知するかによって、思考、感情、行動は変わっていく考え方です。

アドラー心理学の「認知論」

この考え方はまさに、アドラー心理学の「認知論」そのものです。

アドラーはここでいう認知に強い影響を及ぼす信念の体系をライフスタイル(性格)と呼びました。

そして、行動や感情だけを取り出して修正することは不可能である、と言いました。

信念の組み合わせである「ライフスタイルを変えるときにだけ根絶される」と言いました。

ライフスタイル(性格)は変えられるのか?

結論から言うと、性格は変えられます。

何かしらの試験に不合格だった時を例に考えてみましょう。

「自分には才能がないから、きっと次受けてもダメだ」という認知の人は、次の試験でも本当にまた不合格の確立が高いでしょう。
そもそも、次の試験を受ける勇気が持てるかどうかも不安です。

一方、「今回は頑張ったけど、あと10点足りなかった。というこは、あと10点採れたら合格だ」という認知の人は、次回の試験に向けて、あと10点上積みするために努力して、きっと良い結果が待っていることでしょう。

どうやって変えるのか

性格は持って生まれた先天的なものなのでしょうか?

ネガティブな性格な人は、生まれながらにネガティブなのでしょうか?

自分の性格は、目的があって自分で選択しているのであって、それに気づいて自分の性格を変えたいと思えば変えられるのです。

では、どうやって変えていくのか、次回からは、その手順について触れていく予定です。

感情や行動を直接変えるのではなく、信念の体系を変えていこう。


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