「失敗という『体験』が問題なのではない。できないという『思い込み』が問題なのだ。勇気がくじかれたことこそが問題なのである」
意味づけ
アドラーは次のように述べています。
問題なのは失敗そのものではなく、失敗したことにより「自分にはできない」と「自分を過小評価する」「心理的な失敗こそが重要である」と。
ある人は仕事で失敗をしたときに「人生の終わりだ」と言いました。
しかし、別の人は「取り返せばいいじゃないか」と前を向きました。
また、別の人は「この経験を糧にしていこう」と勇気づけられました。
このように、経験そのものが未来を決めるのではなく、その人独自の「意味づけ」が勇気の量を決め、未来の行動を決めるのです。
失敗続きの人生
「私、失敗しませんので」と人気の医療ドラマのように人生はうまくいかないものです。
私も仕事やプライベートで多くの失敗をしてきました。
具体的なケースを書くのは避けますが、組織に損害を与えてしまったこともありましたし、対人関係の失敗、家族の失敗も経験しました。
その結果、メンタル不全に陥り、長期間休業したこともあります。
失敗そのものを嘆く
うまくいかない頃は、なんで自分は失敗ばかりしてしまうのだろうか、と自分の無能さに嘆いて、とても苦しい日々が続いていました。
冒頭でもふれたように、失敗そのものばかりを注目して「自分を過小評価」していました。
アドラー心理学に勇気をもらう
しかし、アドラー心理学に出会って、「劣等コンプレックス」と「優越コンプレックス」、「目的論」と「原因論」の違い、「自己決定性」、「共同体感覚」、「課題の分離」などを学ぶことによって、みるみる心が軽くなっていく体験を通じて、アドラー心理学に勇気をもらって現在に至っています。
自分次第
苦しくて苦しくて、藁にも縋る思いだった時に私を救ってくれたのは、非科学的な信仰心ではなく、科学的なアドラー心理学だったのです。
アドラー心理学と出会って、過去の意味づけと未来の行動を変えることができるようになりました。
どのように意味づけるかは私たち次第です。
アドラー心理学はそう教えてくれているのだと思います。
失敗したときに「もうできない」と自分を過小評価することをやめよう。