「『怒り』は相手をねじ伏せ、支配するために使われる。相手を犠牲にして自尊心を高める、安っぽい方法である。しかし、しばしうまくいくため、常用される」
怒り
「怒り」は「嫉妬」以上に多用される「人と人とを引き離す感情」です。
怒りの最もポピュラーな目的は「支配」です。
怒りを使って、大きな声を出し、感情をむき出しにすることで、相手を思うどおりにコントロールするのです。
そして、それにより優越感を感じます。
「他者を犠牲にして自尊感情を高め」個人的な優越性を手に入れるのです。
相手との間が引き離されるのは当然のことと言えるでしょう。
怒りの感情を使っていた自分
かつての私は、怒りの感情を使って部下を従わせようとしていました。
自分の指示通りに動かない部下に対しては、詰問して、指示どおりに動かない納得できる理由をあげることができなければ、私の言うとおりにやらせました。
説教じみたこともやっていましたね、
うまくいく
怒りの感情が頻繁に使われる理由は、怒りによる支配が「大抵の場合、うまくいく」からです。
怒りによる支配に成功した人は味をしめます。
怒りの前に、相手がひれ伏すことに喜びを感じます。
そして、繰り返し何度も、怒りを使うようになります。
ずるい感情
しかし怒りは、相手を犠牲にして自分だけがメリットを手にする、ずるい感情です。
怒りを使えば「最も容易に他者の支配者になることができ」ます。
まさに安っぽい手品と同じです。
そのメッキはすぐにはげてしまいます。
怒りでねじ伏せられた人が、心から同意し、協力することはありません。
むしろ、その逆で離れていくでしょう。
力でねじ伏せても問題は解決しないのです。
怒るのをやめた
怒りで相手をねじ伏せても、問題が解決しないことを理解した私は、数年前から仕事では起こることを止めました。(何とアドラーは3歳で怒るのを止めているのです)
たとえ時間がかかっても、お互いが納得できる着地点を見つけるために、徹底的な対話を重視しています。
最終的には、相手がどうなりたいのかを確認して、自己決定性を尊重するようにしています。
今日からでも仕事で怒ることをやめてみませんか?
怒りをできるだけ使わないようにしよう。冷静に話し合おう。