アラフィフおやじの夏、青春18きっぷ一人貧乏鉄道旅の振り返り(4日目:肥薩おれんじ鉄道は心の癒し)
アラフィフ世代、適応障害で長期欠勤中だった私が、この8月に一大決心をして、青春18きっぷを使い一人貧乏鉄道旅をした時の振り返りです。
前回は、しつこくもまた旅の3日目の最終コーナーである、熊本到着後のお宿のお話をしました。(3日目の話に何日かかってるんだか・・・・(笑))
今日こそは4日目の行程、
熊本~鹿児島~宮崎
の、恐らく前半1/3くらいのお話をします。
(結構語りたいものがあるので・・・)
熊本駅発は、当初の予定では7:13。
これは、前夜熊本着が23:30と深夜で、宿に着く時間を考えると翌日また早起きするのはきっとしんどいだろうなぁ。と考えていたため。
眠りに落ちたのは恐らく1:00過ぎだった(0:00近くに快活クラブ入りし、シャワーを浴びたり、ソフトクリームを食べたりしてたので)と思いますが、その割に案外翌朝はシャキッと5:00頃には目が覚めてしまいました。
いざ起きてしまうと、どうせならもう一本早い列車に乗って出発して、乗換予定の八代駅の時間を確保しよう。と考え直しました。
と言うのは、熊本~八代間はJR九州の鹿児島本線を利用するのですが、八代駅から川内駅間は、JR線ではなく、肥薩おれんじ鉄道という私鉄線を利用するので、青春18きっぷが使えないのです。
しかし、Webで調べてみると、当日有効の青春18きっぷを提示した場合にだけ購入できる、「おれんじ18フリーきっぷ」という、ちょっとお得な切符があるとのことでした。
この切符を購入すると、肥薩おれんじ鉄道区間(八代駅ー川内駅)の全区間が1日乗り降り自由なのだそうです。(料金は2,100円)
普通に切符を買うと、八代~川内間の片道料金が2,670円ですから、私のように1回きりの使用だとしても、通常より570円もお得です。
但し、恐らくこの切符は窓口でないと買えないと思ったので、もし乗客が多かったら8分ではちょっと時間が足りなくなるかも。と考えたわけです。
元々の乗り換え時間が8分間。
八代駅の規模を知らなかった私、結構聞いたことがある名前なので、そこそこ大きな駅なのかな。と思っていました。
8分間でJRから私鉄に乗換えるのはちょっと短いかなぁ。
それに、駅の外にもちょっと出てみたいし。
ということで、急遽予定変更!
熊本発5:59、八代行き始発列車に乗ることにしました。
4日目の行程スタート
5:30過ぎ、快活クラブを出発
快活クラブを5:30過ぎに出発。
6時からのモーニング食べ放題に後ろ髪を引かれますが、その後の行程を考えて諦めました。
外は薄明るくなっていました。
昨夜暗い道を歩き、長く感じた道ですが、周囲が明るいと大した距離ではありませんでした。
5:45、熊本駅に到着。
県庁所在地の駅にも関わらず、人が殆どおらずちょっと意外でした。
駅の中のファミマが開いていたので、例によって6枚切りの食パン(税込み138円)を購入。これとお徳用サイズの600mlの麦茶(税込み100円)も。
これが今日の3食の食事です。(今日もお腹空きそう・・・)
特にお土産も買わず、ホームで待っている八代行始発列車に乗り込みました。
5:59、熊本駅出発
熊本駅を出発して間もなく、山から日が昇ってきました。
(書いていて思ったのですが、よく考えてみると、8月28日で日の出が6時過ぎって、関東地方に住んでいる私からすると大分遅いような気がします・・・。)
背もたれが木の板で出来ていて、黒い皮のヘッドレストと座面の座席に座り、車窓から朝日を浴びた田園風景を満喫します。
6:36、八代駅着
列車に揺られること37分。
6:36、JR八代駅に到着です。
駅の直ぐ横にある大きな紅白の煙突が象徴的です。
これは日本製紙八代工場です。
JR八代駅は、思ったほど大きくありませんでした。
・・・というか、小さな駅でした。
乗換え予定の肥薩おれんじ鉄道はどこかな?
横を見てみると、直ぐとなりに小さな平屋建ての駅舎がありました。
次の列車は7:58発。
ですが、おれんじ鉄道の八代駅に入ってみると、
なんとまだ駅員の方はおらず、待合室は鍵がかかって入れません。
うわ~、着くの早すぎた・・・
列車の出発までまだ1時間以上あります。
駅の外をちょっと見渡してみますが、正面は住宅地で、散策するような場所はありません。
一体何時になったら駅員さんが来るのかな。
とりあえず駅舎の屋根の下、改札口の横に木製ベンチがあったので、そこに座って待ちます。
時刻表を見たり、時々立ち上がっては壁に掲示されているポスターを見たりと時間を潰しますが、大した時間は経過せず。
たまりかねて、駅前のロータリーをうろうろ歩き回ったりして無理やり時間を潰しました。
私の少し後に、釣り道具を持った地元の高校生らしき男子3人連れが駅にやってきました。どうやら、列車に乗って海釣りに行くようです。
彼らも木製のベンチに座り、朝食のカップラーメンを食べ始めました。
JR八代駅にはファミマが入っているので、そこで買ったのでしょう。
食パンしか食べ物のない私には、このカップラーメンのスープの香りは酷でした。高校生ですらこんな旨いものを朝から食べているのに、いい年をしたおじさんが、食パンしかもっていないとは・・・
麺をずるずるっとすする音を聞くと、空腹感が更に増しますが、食パンの袋を開けるのは何となく情けなくて、その場はぐっとこらえました。
7:20頃でしょうか、何やら明るいオレンジ色のポロシャツを着たおばさんが2人、駅の中に入って行く姿が見えました。
もしかして、この人達が駅員さんなのかな?
急いで駅舎に戻ると、一人のおばさんが待合室の引き戸の鍵を開け、待合室の準備を、もう一人のおばさんは駅員窓口の内側に入り、切符などの準備を始めました。
私は窓口の内側で忙しそうに準備をしているおばさんに、
「おれんじ18フリー切符を買いたいのですが。」
と言うと、準備の手を止めて、親切に、すぐに切符を出してくれました。
駅員さんというと、制服を着て帽子をかぶっている固いイメージがありましたが、この肥薩おれんじ鉄道では、駅員さんの恰好は、オレンジ色の半そでポロシャツにチノパン姿で、なんだかほのぼのしました。
7:45、川内からの列車がホームに到着しました。
この列車が折り返し、7:51発の川内行きになります。
7:58、八代駅出発
それでは、肥薩おれんじ鉄道の旅に出発です。
八代駅を出ると間もなく、列車は球磨川を横断します。
球磨川というと、昨年の豪雨で氾濫した濁流荒れ狂う川がテレビ映像で流れていたのを思い出しますが、普段の姿はこんなに穏やかなんですね。
その後、列車は八代海沿岸を走ります。
湯浦駅に停車した際、上り方面のホームに、見たことのないちょっと変わった色合いの列車が停車していました。
よく見ると、運転席の上に、「おれんじ食堂」と表示されています。
食堂ってことは、この列車の中で食事が出来るってこと?
肥薩おれんじ鉄道のHPで調べてみると、観光列車おれんじ食堂とはこんな列車でした。
美しい海を見ながら列車で食事が出来るなんて、最高ですよね。
今回の貧乏旅では、グルメは満喫できませんが、こんなユニークな列車が走っていることを知れただけでも、今後の旅の参考になりました。
鹿児島県の西側は、もう東シナ海なんですね。
太平洋と日本海には馴染みがありますが、東シナ海というと、何となく海外のような響きがあります。
水の色がもう南国といった感じです。
約1時間20分の行程を経て、10:23、終点の川内駅に到着です。
肥薩おれんじ鉄道は、美しい海の景色を楽しめることに加え、様々なユニークな企画で旅人を楽しませてくれます。
今回は観光列車おれんじ食堂の車両にお目にかかれましたが、この他にも、ラッピング列車、サイクルトレインなどの車両もあり、鉄道ファンのみならず、広い顧客層に愛されているようです。
私も今回の旅を通じて、肥薩おれんじ鉄道のファンになりました!
次回は、再び鹿児島本線に乗り換え、鹿児島中央駅へ、そして日本最南端の始発・終着駅である、枕崎駅までの行程についてお話します。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?